2015
09.25

家族に対しては英雄であれ。『カリフォルニア・ダウン』感想。

san_andreas
San Andreas / 2015年 アメリカ / 監督:ブラッド・ペイトン

あらすじ
いろいろ揺れます。



米カリフォルニア州にあるサン・アンドレアス断層にズレが生じたことで発生する大地震。レスキュー隊員のレイは家族を救い出すことができるのか。ドウェイン・ジョンソン主演のディザスター・パニック。

地震が起こる前の不穏な動向から始まり、実際に地震が起きてるときの恐怖、その後の脱出・救出までが描かれます。ディザスター・ムービーとしてちょっと特異なのは、災害に会う複数の人々を描く群像劇ではなく、ある一家族にのみフォーカスを当ててるということですね。特に日本人には地震や津波といった映像にはどうしても思い出してしまうものがあるわけですが(実際公開も中止しかけた)、そういう点ではマッチョ父が妻と娘を救うという話に終始しており、かつ被害に会う人々の描写はかなり抑えられているため痛ましさは少なめで、ディザスター・ムービーとしてそのスリルに没頭できるようになってます。かなり都合よく飛行機やボートを手に入れるのもフィクション性を強調してて良いです。

何と言っても主役がロック様ことドウェイン・ジョンソンなので死にそうにない、おまけに役柄がレスキュー隊員なので安心感抜群。その分家族がピンチの連続なのでハラハラします。ロック様の演じるレイは妻とは離婚寸前、娘とも離れて暮らしており、家族再生できるかというのがひとつのテーマという『96時間』的構成なんですね。逆行の中振り向く登場シーンからして扱いがもうヒーローなんですよ。ロック様も凄いですが、娘役のアレクサンドラ・ダダリオちゃんも凄い。『飛び出す 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』でも素晴らしかったんですが、地震じゃない平時に!歩くだけで!揺れるお胸様!この破壊力がマグニチュード!奥さん役のカーラ・グギーノも結構なお胸様で、それを強調するアングルも多彩、そもそもオープニングからして地震とか関係なくおっぱい映画です。ちなみにロック様の雄っぱいは固いせいか揺れてなかった気がします。

とは言えダムとかビルとかとにかくデカい建造物がガンガン壊れていく様はスペクタクルを越えて恐怖ではあります。細かい描き込みによる破壊描写の凄まじさはこのジャンルでもトップレベル。大都市が舞台なので東京で大地震が起きたらこうなるかもという想像が働いてしまい、やはり地震は怖いなと思わされます。でも備えと心構えは必要だなと再認識できるだけでも意義はあるんじゃないでしょうか。生きていてこそのおっぱいだしな。

↓以下、ネタバレ含む。








冒頭の崖からヘリで救出するシーンはロック様の頼れる感と多少の無茶もやるという豪快感、救出劇によるスリル、そしておっぱいと、既に本作の魅力が凝縮された良いシーケンスですよ。巨大ダムが崩れていったり、巨大ビルが成すすべもなく倒れていったり、津波を乗り越えようとしたら巨大タンカーが目の前に迫ったりと、とにかく巨大映像の迫力は凄まじいです。奥さんがビルから脱出するまでを長回しワンカットで見せたりとカメラワークにも工夫が見られるし、空から見たうねる大地にも驚愕。

地震後の光景には痛ましいものがありますが、それでも悲壮感というところまで行かないのはやはり人的被害が見えないためでしょう。それはもう不自然なほどで、津波の後で道路なのか海なのかもよく分からなくなる道をボートで進むなんて望感感極まりないはずですが、そういう印象は受けない。これはディザスター・ムービーとしてはマイナスでしょうね。

でも敢えてそうすることで娯楽作に振り切ろうとしてるように思えるんですよ。レイの家族とあとは兄弟にしか視点がないのもそうでしょう。レスキュー隊員なら他の人も助けるべきなんでしょうが、それはスタジアムで避難を促したりなど最小限で、あくまで家族を救う父のドラマであることを徹底してます。一応ヘリの修理に行くため飛んでいたところに奥さんからのSOSがあったから助けにいっているという理由はあるし、過去に失った娘のことが行動原理にもなっているので巧みに辻褄は合わせてます。気になる人は気になるでしょうが、全てはフィクション性を高めるための演出じゃないかと。そもそも助けるべき人が見当たらないし、次々移動手段が見つかる都合のいい展開も、朴訥でいい人な兄と小生意気でムードメーカーの弟という邪魔に感じない設定の兄弟も、おっぱいの大サービスに至るまで、フィクション性を高める一環だと思えば腑に落ちます。ダダリオちゃんがタンクトップ姿になるという素晴らしい展開も実に自然で、監督のブラッド・ペイトンってひょっとして天才なんじゃないかと……(少なくともおっぱいに関しては)。

ただ、フィクションに振り切ることで大味になってるところもあって、特にショボいのがヨアン・グリフィズ演じる奥さんの恋人ダニエルの扱いです。追い詰められてクズ化する人間を描くならもっと主人公たちに絡めないと意味がないし、実にどうでもいいところで最期を迎えるのも気の毒。ミスター・ファンタスティックなのに……。ポール・ジアマッティ演じる博士のくだりが主人公家族と全く絡まないため、あまり必要性を感じないのもちょっと勿体ない。地震に関しての説明や情報の拡散で役立ってるし、序盤で仲間のキムさんが犠牲になるという悲劇展開は印象深いんですけどね。まあここだけディスターらしい群像劇と言えなくもないですが。

それでもやはりロック様のパワフルさとカッコよさは堪能できるし、ちょっとした不満に揺れる心もそれ以上に揺れるお胸様のおかげで抑えられるし、父ヒーロー&乳ヒロイン映画として存外に楽しめたので満足です。

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