2015
02.15

若気の至りで力押し!『ミュータント・タートルズ』感想。

TMNT-2014
Teenage Mutant Ninja Turtles / 2014年 アメリカ / ジョナサン・リーベスマン

あらすじ
カワバンガ!



ニューヨークを脅かす悪の組織フット軍団、それを追うリポーターのエイプリルが出会ったのは4人のカメ忍者だった!アメコミ原作の『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』がマイケル・ベイ制作で20年ぶりの実写化。

楽しい!予告で観たときはリアルすぎてキモいのでは……と心配したカメたちも、デカイ体でワイワイ喋ってガンガン暴れてノリノリで闘うのを観てるうちに可愛くてしょうがなくなってきます。リーダーのレオナルド、暴れん坊のラファエロ、子供っぽいミケランジェロ、頭脳派のドナテロ。全く異なる個性がそれぞれに見合った見せ場を擁し、それがチームプレイに繋がるのが楽しいです。意外と顔付きや体型も異なるのでシンボルカラーの色分けだけじゃなくても見分けは付くし(最初期のコミックでは色分けさえなかったようですが)、各人の武器である刀、サイ、ヌンチャク、棍棒による格闘アクションにもエキサイト。滑り落ちながらとんでもないカメラワークと工夫満載の攻防で繰り広げられる雪山アクション、目の眩む高さも活かしつつ全く歯が立たない強敵との戦いがスリリングな屋上アクションもとてもイイ。ネズミのセンセイことスプリンターもカンフーマスター的強さで師匠としての存在感抜群。カンフー+しっぽの手数すげー!

あくまで正体を明かさないようにするタイトルに恥じないニンジャっぷりと、ティーンエイジャーならではの自分の押さえられなさのバランスも取れてます。話には特に小難しさもなく、敵側の悪事はウィリアム・フィクトナーさんが全部説明してくれる親切展開!文字通り『アドレナリン』のステイサムみたいになる亀たちが元気!ミーガン・フォックスが『トランスフォーマー』の時よりイキイキしてる!ウーピー・ゴールドバーグが出てたのは驚きましたが久々に見たらスゴく厚みがあるというかデカくなってて、ああこれはきっとタートルズと戦うんだろうな、と思ってたら全然違いましたね。

監督ジョナサン・リーベスマンは観客が制作マイケル・ベイと聞いて期待するベイMAX感も出しつつ、テンポよくライトな演出で若造であるタートルズを正しく実写化してますね。あとカメラマンの男ヴァーンが何気に面白かったです。若い頃のケビン・コスナーっぽくもあり。つーかなんでワム!の「ケアレス・ウィスパー」聴いてるんだ。

日本風味も満載、深く考えず気楽に楽しめる痛快カメアクションです。

↓以下、ネタバレ含む。








深く考えず、と言いつつ気になるところを挙げるなら、クライマックスの塔の情景が『アメイジング・スパイダーマン』にそっくりだなってことですかね。解毒剤作る前に作戦開始しちゃうのもちょっとシュレッダーさん気が早すぎだ落ち着け。そのシュレッダーが一人だけ吹替での日本語セリフなのも不自然。あとそれぞれの武器特有のアクションはもっと欲しかったですね。それから不満というほどではないけどタートルズとNYの街の関係みたいなのはもう少しあってもよかったかな。まあ正体どころか存在自体を明かさないようにしてるニンジャだからしょうがないですが。ちなみにメインテーマがマーベルロゴのテーマに似てます。カッコいいからいいんだけど。

タートルズは薬品の実験で生み出された突然変異の生物ですが、「自分達の存在意義は」みたいな悲壮感がないのは良いですね。せいぜいがずっと地下にいるから地上に出てみたい、もっと自分の力を試したいというくらい。そこはタートルズの若さ故の勢いとか怖いもの知らずとか驕りみたいな感じになるし、シュレッダーには全然敵わないんだけど、それでも悪いやつであり師匠の敵であるシュレッダーを倒すんだッ!というシンプルな動機がこれもまた若さ故の勢いなのが爽快でもあるんですね。バットマンだの『LOST』だのホグワーツだのエグゼビア学園だの人気のサブカルが普通に会話に出てくるのも若者らしいです。ピザに弱いとかいかにもヤング・アメリカンっぽい。でもチーズ99種乗せの誘惑に負けるのはしょうがないです、それは食べてみたいよ。

成長前の普通のカメ形態だったときにも頭突きでガラス割っちゃうパワフルちびカメでしたが、甲羅が防弾だというのもスゴい。というか腹の方も撃たれて平気なんかい。そんなカメたちで最も目立ったのはラファですね。マスクの頭の部分に漢字で「憤」って書いてるだけに怒りっぽいし、すぐ単独行動を取りたがるし、皆がホゴシャに礼をするときラファだけしなかったりと問題児ですが、一人仲間を救出しに行った挙句最後に「愛してる」とか言っちゃうあたりとんでもないツンデレ要員です。これを言わせるために反抗的態度を重ね続けてたわけで、制作側のラファに対する愛情がビシバシ感じられますよ。キメ台詞「カワバンガ!」も本来は「やったぜイエー!」みたいな意味らしいですが、本来の意味で使おうとしたマイキーの飛び出しざまの「カワバンガ」は途中で潰され、ラファの渋味一発低音「カワバンガ」でキメるというのがね、ラファ萌えさせすぎだろ、という気もしなくもないですが。

とは言え他の面子もしっかり活躍してますからね。マイキーはもうムードメーカーなキャラ自体が全編散りばめられてて物語の陽性を底上げしてくれます。歌は下手ですが。ドナはトニー・スタークも真っ青のハイテクを何度も繰り出し、雪山のピンチでいきなり伸縮棍棒ブチかますという大胆さも。レオはメンバーを仕切ってますがちょっと真面目すぎてインパクトには欠けるかな。もし続編があればもっとレオも活躍させてほしいですね。超絶カンフーをまさかの拾った本で習得したという驚異のネズミさんも、刃物出し過ぎ飛ばし過ぎのシュレッダーさんも強すぎてナイスです。

最後に落ちたシュレッダーの手元が何やらゴニョゴニョしてたのは続編への布石ですかね。大味だけどさほど穴はないし、何より楽しい、こういう作品は続きが観たくなるのでウェルカムです。

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