2014
09.20

気は荒っぽくて力持ち!『アイ・フランケンシュタイン』感想。

I_Frankenstein
I, Frankenstein / 2014年 アメリカ / 監督:スチュアート・ビーティー

あらすじ
フンガー!(とは言わない)



フランケンシュタインの怪物が現代も生きておりガーゴイルと悪魔の戦いに巻き込まれていくというモンスターアクション。怪物役はアーロン・エッカート。

古典ホラーとしてのフランケンシュタインの怪物は何度も映画になってるわけですが、ここまで突き抜けてるのはそうないですよ。なによりフランケンシュタインの怪物誕生の話は冒頭3分くらいで終わってしまう、というのが画期的。なので後はやりたい放題です。要約するとアーロン・エッカートが睨み効かせて棒を振り回して悪魔を倒す!それだけ!いやーバカで面白かった。『ブレイド』や『アンダーワールド』と言うよりは『ヴァン・ヘルシング』や『ブラッドレイン』の系譜ですね。つまり同じモンスターものでもやや微妙なラインということですが、そこがたまらんですね。ガラスをブチ破って登場したり炎をバックに歩き去ったりされると「よし合格!」ってなります。悪魔と戦うのが天使じゃなくてガーゴイルってのもひねくれてますね。ガーゴイルは確かに魔除けだけど見た目は悪魔と大差ないのでガーゴイルvs.悪魔のシーンは予想以上の終末感が溢れてて滾ります。アーロンはアダムという名前を付けられるんだけど、あれはいちいち「フランケンシュタインの怪物」って言わなくて済むから便利ですね。(一応言っておくと「フランケンシュタイン」は怪物を作った博士の名前です)

アーロンは顔や体に縫い目がある以外は特にフランケンぽくない風貌ですが、人造人間と言われれば妙に納得できる顔の造作なんですよ。あ、言っときますがアゴにあるのは縫い目じゃありませんよ?ただのケツアゴですよ?見事にビルドアップしてて素晴らしい上半身を見せてくれるんですが、ロングコート着て指出し黒手袋を欠かさないあたりが中二感溢れてて良いです。しかもその手袋したまま顔洗ったりするし、早く逃げようとか言いながら寝ちゃうし、非常にバカで好感が持てます。『ロード・オブ・ザ・リング』のエオウィンことミランダ・オットーがガーゴイルの女王役で出てたり、敵の親玉としてビル・ナイも頑張ってますよ。でもヒロインのテラ博士を演じるイヴォンヌ・ストラホフスキーが超可愛くてそっちばかり気になり、途中からアーロンのフランケンシュタインとかどうでもよくなったことは内緒です。

多分ね、皆が『ダークナイト』でやれ「ヒースのジョーカーが」とか、やれ「チャンベのバットマンが」とかばかり言うから「俺ももっと有名なヴィランをやりたい!でもヒーローもやりたい!」って思いでこれ演ったんじゃないですかねアーロンは。

↓以下、ネタバレ含む。








アダムは力と(なぜか)スピードが優れている怪物というだけですが、その体に秘められた死体蘇生の謎のため悪魔たちに狙われるわけです。それにより物語の中心に位置するので、この絡め方は悪くないですね。キメのアクションがジャンピング・パンチと言うのが地味ながらパワーファイターな感じで良いです。アクション自体は特筆するほどでもなくわりと普通に楽しめる感じですが、わらわらと襲い来る悪魔が屋根から一斉に飛び降りてくるシーンなんかはイイ感じ。あとガーゴイルが昇天して天に還るエフェクトなんかは『ノア 約束の舟』みたいだなーと思いつつ、仲間がどんどん昇天していくところは意外と悲しくなります。

ただジェイ・コートニー演じるガーゴイル戦士の最期はちょっと犬死に感が酷いですけど。酷いと言えばエオウィンのガーゴイル女王が、アダムを匿ったかと思えば命を狙ったりしてブレまくりで、それがことごとく裏目に出る判断ミスばかりなのがやるせないです。あとビル・ナイはラスボスですが「私が悪魔のプリンスだー!」って言いだして、そこはキングじゃないのかよ!と。お爺ちゃんが王子様を名乗るという笑っていいのか萌えた方がいいのかよく分からん展開になるので侮れません。

最後はアダムがなんか「俺が悪魔を倒すヒーローだ」みたいなこと言い出してオイオイどうしたんだと思うんですが、それでも「人間でも天使でもない、俺はフランケンシュタインだ」というタイトルの意味するところをズバッと示して終わる辺りはイイですよ。オススメはしにくいけど個人的にはどうも嫌いになれない、そういうタイプの映画です。


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