2014
03.10

今年も色々揃ってます。『アニメミライ2014』感想。

anime_mirai
文化庁推進による若きアニメ制作者の育成の場として企画されたプロジェクト。厳選された制作会社4社が作った30分弱の作品が観れます。昨年に引き続き鑑賞しましたが、今年もどれもクオリティが高く、物語もバラエティに富んでいて、オムニバスとしても非常に楽しめます。今年は『パロルのみらい島』、『大きい1年生と小さな2年生』、『黒の栖 -クロノス-』、『アルモニ』の4本。

昨年はTRIGGER制作の『リトルウィッチアカデミア』が頭一つ抜けて完成度が高く(他も面白かったけど)、それに比べると今年は飛び抜けてこれ!という感じではないですが、逆に言えばどれもが力作と言えるでしょう。堪能しましたよ。2週間限定というのが残念ですが、本当に良い企画だと思います。アニメだからと言って食わず嫌いはもったいない。これで日本のクリエーターが育ち、労働環境も改善されるきっかけになって欲しいものです。

今年のラインナップは以下のようになってます。

『パロルのみらい島』 制作:シンエイ動画
anime_mirai_paroru
あらすじ
人知れず存在する小さな島に暮らす奇妙な生き物たち。ある日流れ着いた人間世界の写真を見てその風景に感動したパロルたちは、島の掟を破って人間たちの世界へと船出する。


『大きい1年生と小さな2年生』 制作:A-1 Pictures
anime_mirai_ookii1nensei
あらすじ
背は大きいけど泣き虫な小1のまさや君と、背は小さいけどしっかり者な小2のあきよちゃん。まさや君はとある事件で泣いてしまったあきよちゃんのために、彼女の好きなホタルブクロの花を探して一人旅立つ。


『黒の栖 -クロノス-』 制作:STUDIO 4℃
anime_mirai_chronos
あらすじ
高校生の中園真には、幼い頃から魂を連れ去る「死神」が見える力があった。見えたところで何もできやしないと思っていた真だったが、幼馴染の葉月に死神の手が伸びていることを知る。


『アルモニ』 制作:ULTRA SUPER PICTURES
anime_mirai_harumoni
あらすじ
アニメやラノベが好きな高校2年の本城彰男は、同じクラスの真境名樹里と仲良くなりたい。でも美人で人気者の彼女とは世界が違いすぎる――しかし、偶然にも本城は彼女と世界を共有することに。


↓以下、各話の感想。


『パロルのみらい島』
賑やかな世界で賑やかなドタバタを繰り広げつつ、ツボを押さえた王道の冒険活劇です。描き込まれた小道具や、細かい表情や動作の描写、カラフルな画作りには、観てるうちに心が浮き立ってくるものがあります。ちょっとファミリー向けに寄りすぎてる感もありますが、そこは多くの藤子アニメを手掛けてきたシンエイ動画らしいとも言えますね。4作中で唯一主題歌まで用意する力の入れよう。音楽を流して珍道中のダイジェストを見せるというのも懐かしい感じながらテンポ良いです。

ただですね、主人公たちのビジュアルがあまりに独特というか、「この珍獣は一体何だ?」というのが気になって最初は集中できなかったですけど。あれはフォーン、なのかな……?


『大きい1年生と小さな2年生』
あまりにほのぼのしすぎな雰囲気に大丈夫か?と思ったけど、年下男子まさや君が年上女子あきよちゃんのために遠くへ一人花を摘みに行くというのが、もうホントにピュア。薄汚い大人の僕も思わず純真な子供の頃に戻ってしまいましたよ。あの頃に帰りたい……(遠い目)。同時に親の目線でハラハラしながら見てしまう感じもありますけどね。

広がる花畑や、母親に無言で駆け寄るシーンなど、爽やかに涙腺を刺激します。ラストのセリフがあまり子供っぽくないのが少し気になるかな。でも可愛らしい「はじめてのお使い」と見せておいて、旅を経て成長するという、これは立派なロードムービーです。


『黒の栖 -クロノス-』
オカルティックなスリラーになるかと思いきや意外と爽やかな青春ムービー。そこに死神という異形の世界観を付与して、現代的なアニメのスタイリッシュさも出してます。メガネを外しても死神だけはクッキリ見えるという演出は面白いですね。死なずとも魂は抜ける、というのはちょっと微妙な設定だけど。

一応完結はしてるけど「続編も行けます感」をちょっと感じます。


『アルモニ』
例え同じクラスでも、美女とヲタでは繋がりを持つのは厳しいわけですよ。でもそこに一つでも共通する世界があれば?というのがテーマ。リアルな現実の中に、突然紛れ込むファンタジー展開。運命的な出会いを感じさせて、異世界とか前世とかの話になるのかと思いきや、鮮やかなどんでん返し。そこからさらにもう一捻り。でもそんな展開も「有り」と思わせてしまう語り口が実に上手い。

特別な力はきっかけにはなるけど、そこからは自分自身で勝負しなきゃならない。現実は甘くないけど、掴んだチャンスをどう生かすかは本人次第、ということですね。トリを取るだけあって実に高い完成度。『サカサマのパテマ』を観た人なら思わずニヤリとするシーンもあります。



さて来年はどんな作品がそろうかなー?ぜひ続けてほしい企画ですね。



アルモニ コレクターズ・エディション [Blu-ray]アルモニ コレクターズ・エディション [Blu-ray]
(2014/11/28)
松岡禎丞、上田麗奈 他

商品詳細を見る

スポンサーサイト
トラックバックURL
http://cinemaisland.blog77.fc2.com/tb.php/759-9e20a53a
トラックバック
back-to-top