2013
11.30

別れがたい同居人。『ルームメイト』感想。

roommate
2013年 日本 / 監督:古澤健

あらすじ
私とあなたは似た者同士。



事故って入院した春海は病院で出会った麗子と意気投合しルームシェアすることに。やがて晴海は麗子の不審な行動に気付いていく――。北川景子、深田恭子共演のサスペンス・スリラー。あまり知らない人とルームシェアするもんではない、という話かと思ったら違いました。あと主演の2人の百合百合しい話でもないですよ残念ながら。

若干ホラー色が強いですが実はミステリ。この手の話は映像としてどう見せるかが難しいけど、そこは良くできてます。見事に騙されました。オチは珍しいものではないんだけどもう一捻り加えてあるし、テンポのいい演出もあって観てて飽きない。北川景子にはあまり興味ないんですが、それを補って余りある深キョンのナース姿!実にイイですね。イイです!(言い切った)個人的には高良健吾がどうしても『横道世之介』に見えて困ったんですが、それは当然マイナスではないですよ。

なんか角川ホラー文庫的な話だなと思ったら今邑彩の同名小説を元にしてるようです。でも原作とは結構違うみたい。これはもう一度観たら違う楽しみ方ができますね。いや、細かい伏線に気付けるという意味であって、もう一度ナースの深キョンに会えるという意味では……ああ否定できない。

↓以下、ネタバレ含む。








麗子が二重人格というのはわりと早い段階で気付くわけですが、実はそれがミスリードなわけですね。別人格を出す深キョンの顔を青い照明で浮かび上がらせるとか分かりやすいな!と思ったらそれも罠。麗子のもう一人の人格であるマリからどう逃れるかというホラー的展開かと思わせるわけです。そこを根底からひっくり返す真実。あたかも2人のように見せかけて、さらにその上を行く。ノートに「あいつがのしかかってくる」と書いていたのも実は違う意味を持っていたわけです。真実が明らかになり過去が正しく再現されるシーンはいいですね。あの作品とかこの作品とか思い出す切れ味があります(タイトル出すとそっちのネタバレになるので自粛)。

しかも春海は病院にいるはずなのにオレンジ色のドレスの女が現実に現れるという驚き。田口トモロヲが少女を連れて行くシーンがどう絡むんだ、と思っていたらそれも意味がある。この手の虐待の話は嫌な気分ですが、麗子を失った春海が謙介を現実だと認識するラストシーンはいい終わり方ですね。

冒頭の殺戮シーンの現場が実はあんな廃墟だったというのがちょっと良く分からなかったんだけど、鏡の向こうの煌びやかな店内が実は妄想であり、本当の自分ではないということの虚飾を表現していたのかもしれません。鏡一枚、ドア一枚向こうの現実から逃れ続けてきた春海。『ルームメイト』というタイトルは一見地味ですが、この「ルーム」が住居ではなく春海自身を示していることを考えるとピッタリ来ます。


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