2013
07.24

回せメリーゴーランド。『サイレントヒル:リベレーション3D』感想。

SilentHill_Revelation
Silent Hill: Revelation 3D / 2012年 アメリカ / 監督:マイケル・J・バセット

あらすじ
サイレントヒルに行ってはいけない。



同名ゲームの映画化第2弾。独自の世界観と圧倒的なビジュアル、理不尽な恐怖で虜にしてくれた前作の設定を引き継ぎつつ、今作は前主人公の娘がヘザー(シャロン)が主役。舞い散る灰、不穏な静けさ、不条理な不気味さも踏襲していますね。

ただ前作と比べてどことなく美しさが不足している気がしてならないです。もっとシュールで独特の様式美を持っていた気がするんだけど。それになんだかスケールが小さく感じられてしまう。これは狭い空間の描写が多いからか?もっと恐ろしかった印象があるんだけど、今回ビクッってすることはあってもそれほど怖いと思うシーンはなかったなあ。マネキン蜘蛛とか登場時は「気持ち悪いのキタ!」って思ったけど、むしろ微妙に滑稽でした。でも地獄ナースはイイですね。肉体の動きに主張があって魅力的。

それにしてもなんかチョイチョイ変なんですよ。なぜ探偵が殺されるのかとか、小さい頃から教育されたわりにはすぐ味方するとか、親玉との対決があっさりすぎるとか。三角さんはメリーゴーランド回すのに何をそんな一生懸命になってるのかとか。場面転換もなんか変だし。父役ショーン・ビーンなんてずっと立たされっ放しですからね。でもその不憫な感じが良かった(良いのかよ)。それにしてもヴィンセントのママン役がエンドロール観るまでキャリー=アン・モスだとは気付かなかったです。金髪なのもあってかなりイメージが違います。あとヴィンセント君は林先生に似てるよね?

3D効果はまあまあでしょうか。灰の降るシーンとエンドロールの時はよかったです。監督がクリストフ・ガンズから交代してしまったのは結構大きい気がします。元々歪んだ世界観ですが、物語の構造自体に歪みが生じているようです。

↓以下、ネタバレ含む。








探偵を殺ったのはあれママンですよね?あそこまで来ておいてなぜヘザーを連れて行くことを優先しないのか、そもそも教団が雇った探偵じゃなったっけ?というところからして変なんですが、そういう変な感触がそこかしこにあります。アレッサの母はなんだったの?とか。モーテルで襲われて元の世界に戻ったと思ったらそこはサイレントヒルだった、とかね。トンネル抜けたら雪国のノリです。そう考えると文学的と言えなくもないですが。ああなるほど、純文学的な表現が多いんでしょうか。アレッサとの対決は合体してあっさり決着ですが、別れていた人格が一つに戻るという点もそれっぽいし。

モンスターたちも寓話的なのだと見えなくもない。マネキン蜘蛛(正式名は知りません)は個性を塗りつぶし人を画一的にしてしまう学校教育の象徴。地獄ナース(正式名は知りません)は見た目で近づくとヤケドする社会の暗部の象徴。三角さん(これ正式名でいいんじゃないか?)はアレッサの守護者として、合体後はヘザーの守護者として身を挺して助けてくれる、陰で見守る父親のような存在……と話を広げてみましたが、やはりこじつけですね。そもそも三角さんを父親とか言っちゃったらホントの父親のショーン・ビーンの立場がないですから。ずっと立たされてただけに立場が!(うまいこと言った)

ラストにいまいちカタルシスがないのが残念です。この世界観は嫌いじゃないんですが、前作が良すぎたかも。


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