2013
05.23

ハードボイルド・コメディ。『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』感想。

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2013年 日本 / 監督:橋本一

あらすじ
オカマのマサコちゃん(本名:常田鉄之輔)を殺した犯人を探せ!



『探偵はBARにいる』シリーズ第2弾。探偵と助手の高田君が札幌から室蘭まで北海道を駆け巡ります。基本ハードボイルド、時々コメディという路線をさらに進めた結果笑いの比重のほうが増えた気がしますが、これ以上笑いを増やすとシリアスなシーンが浮いてしまうというギリギリ手前のバランスでまとまっています。とは言え、コメディパートは実にイイ。特にジャンプ台のシーンは最高。

前作のいなたい雰囲気も引き継がれています。このそこはかとなく漂う昭和臭が何とも懐かしいというか、別にあの頃がよかったなんて言うつもりは更々ないですが、一周して心地いいというか。あの時代の邦画とか刑事ドラマとか観ている気分になるんですよね。この昭和の雰囲気はジャジーな音楽や年季の入った小物、曇天の風景、歴史あるバーの古めかしさあたりから感じるのでしょう。あと大泉洋の醸す雰囲気が昭和っぽい、のか?

役者陣も続投されて、ほぼ期待通りに魅せてくれます。欲を言うと松田龍平の高田君はもっと派手に強くてもよかった。強さよりむしろ不死身っぷりのほうが目立っちゃったよ。もうジェット・リー並みにガンガンブッ倒すくらいのほうが「待ってました!」って感じでいいのに。他には喫茶モンデ(名前が既に怪しい)の店員ちゃんがますます淫らにパワーアップ!この喫茶店どこにあるんですかぜひ行きたいんですが、食べログに載ってますか?個人的に尾野真千子があまり好みじゃないせいかヒロインにはいまいち惹かれなかったんですが、意外にもマサコちゃん役のガレッジセール・ゴリは良かった。あの役だったからこそという気はするけど。しかしそれ以上に篠井英介のカマっぷりが絶品。この人この手の役多いけど、過去最高の出来じゃないか?そして麻美ゆまは女神。

ミステリとしては前作のほうがいい出来で、今回は人によっては真犯人が途中で分かっちゃうかもしれないけど、前作の空気感とキャラが好きなら今作も楽しめるでしょう。ちなみに腹が減ってるときに観ると、ナポリタンとか居酒屋の唐揚げとか北海道開拓おかきとか揚げいもとか超うまそうで困ります。

↓以下、犯人バレはしてないけど若干内容に触れます








喫茶店のナポリタンは基本うまいと思うんだけど、なんでそんなに不味いのだろうか。変なホレ薬でも入れてるんだろうか。

さて探偵が二度ほどヒドイお色直しをしますね。1回目の休日のチンピラみたいなのも大概だけど、2回目の室蘭でのスタジャン姿、あれを『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィーみたいだ!と思って一人笑ってました。

今回のラスト、恨みを持つ者自ら報復に出るというのは前作と同じパターン。しかし結果が大きく異なり、真犯人はあっけなく退場。思いを込めた刃は、探偵が受け止めます。真実を伝える前に、やりきれなさをキメ台詞で包み込むあたりは最高にハードボイルド。このクライマックスシーン、いいですね。震えます。

渡部篤郎の橡脇(とちわき)は悪役としてはちょっと印象薄いですが、物語の構造上、敵が誰かという話ではないので、前作の高嶋政伸のような敵役は必要ないんですね。その代わり今回は実に多くの人が登場します。レギュラー陣に加え、弓子、橡脇、ススキノの人たち、橡脇派の人たち、反橡脇派の人たち、フリーで襲ってくる人たち、エトセトラ。多くの人が出会い、別れ、あるいはすれ違う。大きな交差点を流れる人の波のように。というわけで、サブタイの「ススキノ大交差点」は札幌の街で行き交う様々な人間模様の暗喩なんでしょうね。


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