2013
04.20

『シュガー・ラッシュ』のモヤッとした点を解消してみる。

wreck-it-ralph_2
Wreck-It Ralph / 2013年 アメリカ / 監督:リッチ・ムーア


あらすじやメインテーマについては前回の記事をどうぞ。こちらです。
既視感と納得による幸福。『シュガー・ラッシュ』

『シュガー・ラッシュ』2回目を観てきました。前回2Dだったので今度は3Dで鑑賞です。3Dならではという利点はそれほどないんですが、2D→3Dの順に観ると最初より奥行きが感じられるのが新鮮でなかなか楽しめます。

最初観た時ももちろん面白かったんだけど再度観たら完全にハマってしまい、もうとめどなく「おれ『シュガー・ラッシュ』大好きだ!もう超好き!」っていう気持ちになってしまいました。だってもうヴァネロペが動いたりしゃべったりしてるの観るだけでなんか泣きそうになるんだもん。「何気ないシーンで泣きそう」とか完全にフラグ立ってます。

吹替え版しか公開しないという点に(僕も含めて)かなり不満の声もありましたが、改めて観るとラルフの山ちゃんの吹替えは絶品だし、ヴァネロペの諸星すみれちゃんの演技が抜群にイイ。字幕版と比較しないとなんとも言えませんが、少なくとも吹替えでも全く不満はなかった。

2回目で気付くネタもありますね。ちょっと違うけど前回観た時も気付いて忘れてたネタが、一瞬だけどラルフがダースベイダーの呼吸音を出すシーンがあって、こんなところにも『スターウォーズ』がディズニーに移った影響が!?とかね。まだ色々小ネタ仕込んでそうだけど、これ以上は一時停止して観ないと分かんないかも。早くBD出ねーかな!

さて、ここまで気に入ってしまったのは、前回観たときになんとなくモヤッとしていた個所(主に終盤)が今回観たことで自分なりに解決できたからだと思うのですよ。それを書き連ねていこうと思います。

ちなみに併映の『紙ひこうき』は、2回目では「仕事もしろよ?」って思いました。主人公はMASTERキートンにちょっと似てる。

↓以下、完全にネタバレ。観てない人は閲覧注意!








1回目に観て気になった個所に対する自分なりの見解です。

・ヴァネロペがプリンセスだったことについて

前回の記事では「実はプリンセスであることにより、一連のディズニー映画に連なる。ちょっとムリヤリな気もするが」というようなことを書きました。でも本当にムリヤリだったのでしょうか?

ゲーム内の設定としてヴァネロペが「プリンセス」であるという設定があったとしてもそれは別に問題ではありません。なぜならターボが「キャンディ大王」と名乗っていたことからも分かるように、このゲーム内の国は「王政」だからです。

そして「ヴァネロペはおてんばお姫様。レースにも参戦しちゃうぞ!」というゲーム設定があっても不思議ではありません。そもそもヴァネロペは筺体の横にデカデカと顔がペイントされていることからも明らかなように、ゲームのメインキャラです。お菓子の国という世界設定があるので、その世界に沿うような主役級キャラとしてお姫様レーサーがいたとしてもそれは自然。ヴァネロペ=プリンセスは別にムリヤリというわけではないということです。

・ヴァネロペだけが封じられていた理由

そもそもなぜヴァネロペ「だけ」がターボによって存在を封じられていたのでしょうか?

ターボは自分のゲーム世界を追われ新たな世界で生きる必要がありました。自分に居心地のいい世界を作るためには、その世界で自分の存在を皆に受け入れさせる必要がある。尊敬や憧憬の念があればなおいい。それにはこの世界で「一番偉い人」になるのが最も手っとり早く確実。これはイコールメインキャラとして存在することにもなり、ゲーム的にも絶対外せない立場になる。しかもここは元々の自分の得意分野であるレースゲームです。プリンセスがレースに参加できる世界なんだから、自分がキングになってレースに出ることも可能。

だからこそ、首長であるヴァネロペ王女が邪魔だったのです。そのためターボはプログラムを改竄します。自分以外のキャラたちの記憶を隠し、ヴァネロペの王女であるという設定を書き換えて、自分が王であるという設定を追加します。こうしてターボはキャンディ大王となり理想の世界を手に入れたのでした。

そう考えると、ターボの願望は「居場所が欲しい」「自分を認めてもらいたい」というものだったわけで、奇しくもラルフと同じ望みを持っていたことになりますね。

・ヴァネロペの正体が分かった周囲の反応

ヴァネロペが王女と分かった途端、あんなにいじめていた他のキャラたちは謝罪します。権威ある相手だからって都合よすぎるのでは?というのもちょっと思ってました。でもホントに長いものには巻かれろ的な展開だったのでしょうか?

これはターボに封じられていた記憶が解放され、そもそもの設定を思い出したからです。さらに封じられていた間に自分たちが彼女をいじめていた記憶もある。「あたしゃ姫になんてことを!」という思いだったでしょう。ラストに仲良さそうに肩を叩いて歩いていく彼女らを見ると、ひょっとしたらメインキャラどうし元々仲良しという設定もあったかもしれない。だからこの反応は権威に媚びる手のひら返しではなく、素直な後悔の念による謝罪と見ていいでしょう。水戸黄門の印籠とは違うのです。

・ヴァネロペの「今後は選挙で大統領制にしよう」発言

プリンセスであることが分かったのにいきなりそれを否定するかのような発言。王政の否定なの?ひょっとして既存のディズニー映画をディスってるの?

ってディスるわけがない。プリンセス設定出した時点でもうディズニーの系譜に乗っかってますからね。ヴァネロペにとってはレースに出られるだけで幸せなので、単純にプリンセスという役職に興味がないんでしょう。

また、普段の衣装に戻って「これがあたしだよ」と言うセリフを聞くと、あたしはプリンセスだけど役割に縛られず楽しく走るんだよ、というラルフへのメッセージのように聞こえます。彼と一緒に過ごし苦悩を知っていたからこそ、自分の役割に苦しむことを否定して見せた、ということでもあるでしょう。

・王女になってからもバグ技が使える

不具合だからこそ使えていたはずの瞬間移動のバグ技が、なぜ王女になってからも使えるのか?

前回の記事では一度覚えたスキルを経験として活かせるということだろうと書きました。これに加えて、封じていただけの記憶や設定とは異なり、ターボがシステム内のインターフェイスを引き千切った結果生まれたと思しきバグなので、誰も直せないんでしょうね。

チートじゃねーか!という向きもあるでしょうが、あれ常に成功する技でもないですからね。あちこちぶつかりそうになってたし、諸刃の剣じゃないでしょうか。そう考えるとプレイヤーの腕次第のバクチ技なのでアンフェアというほどではないんじゃないかな……というのはひいき目すぎるだろうか。

・ザンギエフは悪役なのか?

うん。まあ、悪役じゃないね。うん。スタッフの好みじゃねーの?(投げやり)


というわけで、最後若干めんどくさくなってきたので、この辺でやめときましょう。好きな作品ゆえに擁護しすぎかもしれないけど、大目に見てね!


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