2013
04.12

一気呵成のハピネス。『世界にひとつのプレイブック』感想。

silver_linings_playbook
Silver Linings Playbook / 2012年 アメリカ / 監督:デヴィッド・O・ラッセル

あらすじ
メンヘラ男女が周りを巻き込み再起に挑む。



妻に不倫されて精神を病んだ男と、夫と死別して自暴自棄な女。このたまたま出会った二人の関係を描きます。ロマンティックコメディですね。結論から言うと、すごくよかった!不安定な人たちの奇抜な行動と感情の揺れ動きを繊細に描きつつ、重くなりそうな話を極上の娯楽作に仕上げています。

主演の二人、パットを演じるブラッドリー・クーパーもティファニーを演じるジェニファー・ローレンスもずいぶんアップのカットが多かった気がするけど、あまり気にならないですね。単なる美男美女だとこうはいかないと思うのですよ。何だろう?飽きのこない顔ってことなんでしょうか。特にジェニファー・ローレンスは定型的な美人には当てはまらない気がするけど、それでもミステリアスでエロティックでカワイイという不思議なタイプ。でもなんでこんなに惹かれるのか分からない。あの深みのある目つきにやられたのか?それともあのむちぷり具合に?まあやられるよねー。役者陣は皆よかったけど、特にデ・ニーロの不器用な親父ぶりは泣かせます。そこまでの積み重ねがあっての最後の親父の説教、これがまたイカしてるんですよ。

ダンス大会からの一連の流れは最高。一見不要そうに見える親子関係の修復話も、着地点を盛り上げるためにうまく機能しています。苦手な系統かと思ったけど、観てて全然飽きなかったです。

↓以下、ネタバレ含む








やっぱりこういう話はハッピーエンドじゃないと。んで、そこまでの持って行き方ですよ。そもそも二人の設定からして両方とも精神病んでるという特殊性ですね。病んでる男性に同じような女性を持ってくると同調なり共感なりしてすんなり行きそうに思えますが、そうはならない。この二人が寂しさからくっつくというわけではないのです。

大体パットは執拗に浮気した妻への未練を口にするし、ティファニーはその妻への橋渡しをしてやると言ってダンス大会に出るという自分の条件を飲ませる。基本的にどっちも自己中なんですよ。それが徐々に相手を思いやる言動が増えていくわけですね。

それでもなかなか決定打が出ない。パットはいまだ妻がどうこう言ってる。ジェニファーはダンス練習の約束を破ったパットの家に乗り込みブチ切れ。ここでさらにパットの父親がアメフトの試合に大金を賭けるとトチ狂ったことを言い出す。そして完全に練習不足のままダンス大会は目の前。もうしっちゃかめっちゃかですよ。

ところが様々な問題を抱えたまま始まったダンス大会、ここからの流れが素晴らしい。徐々にならしてきたものをいったん荒らしてから、それら全てを一気に解決に導いていく、この収束感。ダンスシーンによる躍動感も加わって、のめりこみ度合いはピークに達します。

原題の"Silver Linings"は「希望の光」、"Playbook"はアメフトの「戦術本、指南書」という意味だそうで、要するに「希望を持つための戦術書」といったところでしょうか。やり直すことは可能だという希望に満ちたタイトルを体現してますね。


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