2013
03.25

ピリオドの向こう側。『キャビン』感想。

cabin_in_the_woods
The Cabin in the Woods / 2012年 アメリカ / 監督:ドリュー・ゴダード

あらすじ
山荘でヤバイことが起こって、超ヤバイ。



何やらネタバレできない系の映画らしいという噂を聞いて以来、「どうやらホラーであるらしい」「クリヘムが出てるらしい」ということ以外はあらすじも予告映像もネット情報も関連ツイートも全て遮断して、観るまではあらゆる先入観を持たないようにしておりました。おかげで舞台設定も登場人物も全く知らず、作品のポスターは観に行った当日初めて目にし、タイトルのロゴさえ知らないという有様。『キャビン』とその原題である『キャビン・イン・ザ・ウッズ』は別の映画とさえ思ってました。

皆が躍起になって情報を集めようとする情報化社会で、逆に情報を目にしないようにするというのは非常に困難であることが分かり、「情報弱者とは先入観を持たずのびのびと生きるむしろ強者ではないのか……」と、社会の歪みへの懸念にまで考えが及ぶ……かと思いきや、別にそんなことはなかったです。

さてそうやってひたすら我慢してまで観たかいがありましたよ。これはスゴい!ブッ飛んでる!なんという怪作!確かにこれは色々と語りたくなるのにうかつに話せない、ネタバレ厳禁作です。というか何も知らないほうが確実に楽しめる。参っちゃいますねテキーラー!

↓以下、ネタバレ含む。








何がスゴいってこれ「ホラー映画」というジャンルそのものの謎を解く話なんですよ。ホラー映画にはお約束の怪物たちが出ることが多いです(今回でいえばゾンビ)。ホラー観てギャーと怯えながらも、そもそもなんでそんなもんがいるの?なんでヤツらは人間を襲い、殺し、血の饗宴と化するの?なんなの?バカなの?と半ば逆ギレ気味になる婦女子の方もいたことでしょう。

その謎の答えが提示されるという快挙。もちろんこじつけだし、全てのホラーに当てはまるわけでもないですが、ジャンルの限界を超えてピリオドの向こう側に行ってしまうこの展開には唖然とするしかありません。「なぜこの惑星の支配者は猿なの?」に匹敵する衝撃。

監督のドリュー・ゴダードは『クローバーフィールド/HAKAISHA』の脚本の人ですか。あれは「見えそで見えない!あ、今チラッと見えた!?」っていう見せる見せないのバランスが秀逸でしたが、これもある意味そうですね。最初から見せすぎじゃないか、とかミスリードなのか?とか、見せることで観客にいろいろ予想させちゃう。でも肝心の部分は見せない。(ちなみに脚本には『アベンジャーズ』のジョス・ウェドンの名も)

しかも、もし予想が当たったとしても、そこからがもっとすごい。交互に提示される恐怖とユーモア、緊張と弛緩、陰と陽。そんな『トゥルーマン・ショー』な展開から、二つの世界が混然一体となる想像を絶するカオスへ。まさかね、つながるとは思わないですよ。そしてつながるとわかってからの、一体どうなるんだ!というワクワク感がスゴイ。そしてそのワクワク感は想像を絶する展開へと変化。

特にエレベーターのシーンは絶望感たっぷりの地獄絵図です。

チン♪ ガー! グチャグチャ!

チン♪ ガー! ゲチョゲチョ!

ですよ!(あまりにアレなので擬音でお伝えしています)

他にも見所として、日本のホラーシーンの登場(なんか『学校の怪談』をさらに安っぽくしたみたいだけど)、半魚人の登場(ここでコイツを出すしかないという見事なタイミング)、そしてクライマックスのビッグゲスト登場。あの人はエンドロールによるとプロデューサーという役割なのね。驚きました。

そして名セリフ「テキーラー!」の誕生。もうね、『キャビン』観た人どうしの挨拶はこれしかないですよ。ぜひこれでいきましょう。

テキーラー!


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