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2020
07.07

やりすぎはパワー!『サーホー』感想。

Saaho
Saaho / 2019年 インド / 監督:スジート

あらすじ
万歳!



架空の大都市ワージーを舞台に、ギャングと警察と謎の男「サーホー」が三つ巴で戦いを繰り広げる、インドのクライム・サスペンス・アクション。ギャング組織のトップであるロイが死に、ロイの息子に代わって後継を狙うデウラージと、潜入捜査官のアショークや女性警察官アムリタらが動くなか、その男は現れる!

いやもう、なんだこれは!組織の跡目争いが始まりバイオレントな雰囲気が漂っていたと思ったら、大勢を巻き込みながらまんまと200億ルピーを強奪する頭脳派な事件が発生、一方で謎めいた捜査官アショークは組織の大金について捜査、やがてとんでもないことになっていきます。あまりに展開が早く、かつどんでん返しに翻弄され、この人が誰でどういう関係で何が起こってるのかが把握しづらくて、かなり混乱します。でもそんなのは些細なことだ!と思わせるほどの、超ド級のやりすぎアクションの釣瓶打ち!どう転がるかわからないストーリー、セクシーなダンスシーンにキメキメのショット、シビれまくる銃撃シーン。こいつは娯楽の過剰摂取だ!

実在の都市名も出るのに舞台は架空の都市なのは少し不可解だし、ギャングの内輪揉めからの戦いには非現実感もあるし、そもそもタイトルの意味すらわからないまま進むけど、なんかスゲー!だけで場をもたせるんですよ。アショーク役である主演は『バーフバリ』シリーズのプラバース。それだけでも期待してしまいますが、それを期待以上に超えてくるアクションが絶品です。と言うか、やりすぎです。

あまりにいろんなことが起こるので、一度観ただけだとなかなか話が飲み込めないんですよ。わかりにくいと言うよりはあまりのスピードに振り落とされちゃう。でもたまらなく「もう一回観たい」と思わせるパワーがあります。こんなに長いアバンもなかなかない。よくわからなくなっても痛快で面白いぞ。

↓以下、微ネタバレ含む。








そうなのかな?でも違うのかな?と引っ張るサーホーの正体、これが判明するのが確かほぼ半分の90分ほどが過ぎてから。そこでようやくタイトルなんですよ。え、まだ本番じゃなかったの!?と度肝を抜かれます。サーホーは「万歳」という意味らしいですが、そもそも何者なのか?なぜ正体を隠していたのか?この辺りも語られていたはずですが、デヴィッドがなかなかの役者だったな、くらいしか覚えてません。音楽が鳴りっぱなし、映像がカット割りしすぎなせいで若干眠気を誘われるのもありますが、理解したときには大体別のとんでもないことが起こるので、脳の処理が追いつかないんですよ。そういう意味では観る者の能力を試すかのような、エンターテインメントとしては非常に攻めた作品と言えるでしょう。

インド映画と言えば、のダンスシーンもなかなかに攻めてます。何と言ってもセクシー。そしてアグレッシブ。全く関係ない美女たちを目一杯集めての全く意味のないダンスシーンなどは、本編に翻弄された脳をさらに心地よく麻痺させてくれます。最高。映像も豪華絢爛なだけでなくロケーションなどにも凝っていて、向き合う男女の巨大な彫像の頭が燃えてるのをバックに抱き合う、という文章にするとワケがわからないシーンもあって愉快(あれはアメリカの一大イベント、バーニング・マンの会場らしいです)。あとね、「イッツ・ショータイム」って何回言うんだ、とは思いました。

そしてド派手なアクションとキメショットにはブチ上がること請け合いです。観たことあるようで意外とない映像が次々映し出されて息苦しいほど。橋で車を横回転しながらブラックボックスをキャッチしたり、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のようなクレーンを乗せたトラックとバイクとでチェイスバトルしたり、『バーフバリ 王の凱旋』の弓矢シーンを思わせる男女での銃撃シーンなんてシビれまくります。上半身裸で崖下にパラシュートを落とし、それを追って落ちてパラシュートキャッチして使う、という全く意味のないアクションなどは正気を疑います。そしてジェットマンと化しての驚きの空中戦をやったと思ったら、なぜかそれを空中で外す!なぜ!?アクションでさえも観る者への挑戦が凄まじい本作、まずは「考えるな、感じろ」の精神で挑み、観終わった後は呆気に取られつつもう一度観る機会を窺うべきですね。プラバースのカッコよさにホレます。

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