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2020
07.05

心の解放は自分次第!『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』感想。

Birds_of_Prey
Birds of Prey: And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn / 2020年 アメリカ / 監督:キャシー・ヤン

あらすじ
BIRDS OF PREY=猛禽類。



『スーサイド・スクワッド』に登場したぶっ飛びキャラ、ハーレイ・クインを主人公としたアクション。悪のカリスマであるジョーカーと別れた途端、恨みを買う悪党たちから狙われるハーレイ。やがて謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラを巡り、残忍なブラックマスクと対峙することに。

天真爛漫というか傍若無人というか、キュートでワルなヴィランであるハーレイ・クイン。とは言え正直ピンで行けるかどうかは心許ないところもあったんですよね。しかしこれを見事な主人公に仕立て上げたマーゴット・ロビーの見事すぎる存在感!意外とジョーカーのことを引きずってて、言うほど華麗というわけでもないんだけど、むしろそこが親しみやすく、窮地のときほどニコリと笑う不敵さには煽られまくり。彼女を見てるだけで元気になれます。

しかも成り行きながら個性的な女性たちを仲間に引き込み、クセ者だらけのチームを結成。『スキャンダル』とはうって変わってアクション満載で暴れまくるマーゴット・ロビーに加え、殺し屋ハントレスことヘレナ役の『ジェミニマン』メアリー・エリザベス・ウィンステッド、美声が音波武器となるブラック・キャナリーことランス役のジャーニー・スモレット=ベル、ゴッサム市警のはぐれ刑事レニー・モントーヤ役のロージー・ペレスらが、女だからとナメくさった野郎共をバッタバッタと薙ぎ倒す!そして敵役となるブラックマスク役、『ドクター・スリープ』ユアン・マクレガーが悪の筆頭として立ち塞がります。

若干のテンポの悪さや話のフラつきが気になりますが、クズ男共を倒すガールズパワー・ムービーとして『チャーリーズ・エンジェル』に負けない爽快感。アクロバティックで痛快なアクションが見た目的にも楽しく、4人の共闘が徐々に連携していくのが良いです。

↓以下、ネタバレ含む。








冒頭のアニメーションがキュートですが、そのノリの良さが全編を貫いていると言えます。とにかく陽気と言うか突き抜けてる。と言っても何も考えてないわけではなく、ハーレイはフラれた悲しみを吹っ切ろうとしながらもわりと引きずっててそれが時折顔を出すし、かと思えば笑顔の裏であっさり裏切る狡猾さやしたたかさを見せる。この単純には割り切れないけどあっけらかんとしている複雑さ、というのがハーレイの魅力でしょう。演じるマーゴット・ロビーはアクションもかなり魅せてくれて、アクロバティックで回転しまくる体技は華麗にして艶やか(あと結構痛そう)。紙吹雪の舞うショットガンといったポップさや、留置場での水しぶきあげながらのスライディングアタックの面白さなど、見た目的にも楽しい。そのハーレイのアグレッシブな肉体性というのが、男に依存して生きることへのアンチテーゼのようにも思えます。

全ては「女だって無理せず自分らしく生きるのだ」というところに繋がっていきます。ランスのシビれる足技はハーレイを連れ去ろうとする悪漢どもに炸裂し、レニー・モントーヤは手柄を奪った同僚と組織に愛想を尽かして警察を抜けます。復讐心をこじらせたハントレスも……いや彼女だけなんか変なんだけど。あの「なんか知らんけどいるな」という場違い感が愉快でしょうがない。そんな彼女たちを追い詰めるブラックマスクことシオニスがまたえげつない野郎で、自分の店だからと客の女性に強要することが高圧的だし、顔削ぎとかもヤバい。ユアン・マクレガーのヴィランっぷりは思いの外ワル。なんとなく『チャーリーズ・エンジェル(2000)』のサム・ロックウェルの姿が重なりました。

正直テンポ良くないなあと思ったところもあるし、ハイエナのブルースは本当にただのペットだし(なぜか最後に生きてる)、ビーバーはあれ何?それにハントレスはもっと活躍してほしかったですよ。あとダイヤを盗んだ少女カサンドラがあまりに可愛げがなくて、もちろん彼女も「自分らしく生きる」を体現する一人ではあるんでしょうが……。とは言え女同士、心底分かり合えなくても敵が同じならすんなり共闘という切り替えの早さは痛快さがあってイイ。最後は新たな自警チームが発足するも、ハーレイはいとも簡単にそこからも飛び出すのが軽やか。彼女たちの覚醒というのはつまり、依存や執着から抜け出して自立しようということで、まさに現代に相応しいお話なんですね。あとあのチーズサンドは何ですか超美味そう!あんな美味そうなものを最後にようやく食べられた、というのは、これ以上ないハッピーエンドかも。

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