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2020
01.15

もう一度EP9を振り返ってみよう。『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』感想(その2)。

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Star Wars: The Rise of Skywalker / 2019年 アメリカ / 監督:J・J・エイブラムス

あらすじ
be with me.



『スター・ウォーズ』の「スカイウォーカーの最終章」である本作EP9も公開からひと月近くが経ち、ファンの間での侃々諤々な論評も一段落ついた頃ですかね。今回は、というか今回も、賛否両論の激論をあちこちで見たり聞いたりしましたが、思った以上に「否」の方が多いなあという印象。それもまあしょうがないかな、とは思います。実際辻褄合わせやオールドファン接待や観る者に補完を強いるところはごまんとあります。当ブログでは「賛」の立場を取ってますが、正直三部作の整合性はもっと最初から取っておけよとは思います。

まあでもね、その辺りはもうとりあえず置いといて、今回は前回で書ききれなかった色々と細かいところを、あれがイイよね~とかこれはウ~ンなどと、時系列無視の思い付くままに書いておこうと思います。なぜなら出力してない感想メモが大量に残ってたから!

前回の総括的な感想はこちら。
神話の終わりと希望の結実。『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』感想。

なんだかんだ不満もあるものの、それでもトータル4回も観たんで、それだけ観るということはまあ好きなんだろうなと我ながら思います。サラッと書くつもりがエラい長くなっちゃったしな!ということで、お時間あればお付き合いください。

↓以下、ネタバレ含む。








・オープニングのジャーン!が鳴った直後に今までなかった音が増えてませんでした?今までもメインタイトル曲は作品ごとにちょっとずつ異なるんですが、今回は音数多くてやけに気になっちゃいました。まあその後すぐの「死者の口が開いた!」で全部吹っ飛びましたけど。

・フィンたちにスパイからの情報を伝えるレジスタンスの協力者ブーリオ、フィンに「礼は何がいいか」と聞かれて「戦いに勝て」と言う彼は、その後首を切られてテーブルにドンと置かれるというのが気の毒。首だけだと作り物に見えるので顔を覚えてないとわかりにくいんですが、ちゃんと血が流れてたりもします。ちなみにこのブーリオの声を担当したのはマーク・ハミルだそうで、『ブリグズビー・ベア』でも魅せてくれた声優としての実力はさすが。

・タイ・ファイターの大群に追われるミレニアム・ファルコン、ソロでさえやってない連続ジャンプという大技を使うポー。帰還後はファルコンが火事になるほど負担が掛かるんですがそれはともかく、最後の巨大生物の口に飛び込むタイミングは、EP8(『最後のジェダイ』)を観た限りあの生物を切り裂いてしまうと思うんですけど、違うの??ところでEP7(『フォースの覚醒』)で四角くなっていたファルコンのアンテナが丸型に戻ってることに気付きました(EP8で既に戻ってた?未確認)。

・惑星エイジャン・クロスでジェダイの修行を行うレイは、白を基調とし垂れ布の付いた衣装がジェダイっぽい。EP4(『新たなる希望』)でルークが着けた目隠しヘルメットを丸木橋渡るところだけ被ったり、赤い布を切り取ったり、ターゲットのマシンをライトセーバーでなく木の枝でブッ刺したりと、修行シーンについてはなんかそれでいいのか?と思わなくもないですが、レイアに「イエス、マスター」って言うのが何とも熱いです。レイアはEP8で宇宙空間から生還するというとんでもないフォースの使い方を見せますが、それもルークと修行してた時期があったからだ、というのを今回で回収してますね。若き日のルークとレイアがセーバーを切り結んた後に顔を見せるシーンには感激します。

・レイは怒りと苛立ちで修行もままならないせいか、戻ってきたポーと衝突したりします。ファルコンがあれだけ炎上してればしょうがないですが、自身の負った責任へのプレッシャーもあるのでしょう、ウェイファインダーを自分一人で探しに行こうとまでしますが、それを当然のように同行しようとするポーやフィンたちによりチーム感を増してくるのは好き。でもパサーナで一人レンを迎え撃とうとしたり、デストロイヤーでふらりと短剣探しに行ったり、ケフ・バーで何も告げず一人海を渡ったりと単独行動が目立つために、せっかくのチーム感も薄れてしまうのが残念。

・銀河の未知の領域にある惑星エクセゴルに辿り着くためのウェイファインダー。なぜ二つ作ったのか、そもそも何のために作ったのか、など色々と都合のよさを感じるアイテム。せっかく見つけたのにレンに破壊され(握れば壊れるというのもアレですが)、でもレンのタイ・ファイターにあったから辿り着けるわけですが、じゃあ終盤レンはどうやってエクセゴルに着けたのか、一度行ってるから大丈夫なの?と疑問は尽きませんが……ただ冒頭レンがこれを手に入れるのが惑星ムスタファー、EP3(『シスの復讐』)でダース・ベイダーの拠点だったところだ、というのを後から知ってちょっと「おお」と思いました。

・そのエクセゴルの場所を見つけるためのウェイファインダーを見つけるための手がかりを見つけるために行く(回りくどいなあ)のが惑星パサーナ。タトゥイーン、ジャクーに続きまたまた砂漠の星かい、という感じですが、42年ぶりの祭りで大にぎわいでここは素直に楽しそう。この42年というのはEP4公開からの年数と同じだというのが熱いですが、直後に3POがスイーツなどが有名とか言って皆が見るのは何なんだろう?お前はグーグルのオススメかよってことでしょうか。この時レイが地元の少女にファミリーネームを聞かれて「ただのレイよ」と言うのはラストの伏線ですね。それにしても「目立つなよ」と言われたチューイが中腰になるのがカワイイ。結局ランドに「ウーキーは目立つ」って見つかるんですけど。

・パサーナではトレッドスピーダーというぶっといキャタピラで走行するビークルが登場して、ジェット・トルーパーという空を飛べるトルーパーをボンと打ち上げるのが愉快。ボバ・フェットを思い出します。正直空中に浮いてる普通のスピーダーの方が速い気もしますが、イカしてるので良いです。

・オーチの宇宙船近くの流砂に飲み込まれる一行。暗闇でライトセーバーを明かり代わりに使うレイの自由さには笑います。ルークにどやされるぞ。あとポーが懐中電灯付けたときにビョイン!てマヌケな音が鳴るのはなんなんでしょうか。ビョイン!て。ここでオーチの短剣という重要アイテムを入手するのがあまりに偶然すぎるんですが一旦置いときます。

・カイロ・レンの乗るタイ・ファイターに背を向けて走りながら後ろに回転ジャンプして斬るレイ。走る意味はそんなにない気がしますが、キメキメなカットの連続でなんかカッコいいのでまあいいでしょう。と言うか生身でタイ・ファイターと一騎討ちって凄いことやってるな!?

・捕らえられたチューイの乗せられた輸送船をレイが爆発させちゃう問題。キジーミで遠く離れたデストロイヤーから即座にチューイを感じ取れるなら、ここでもすぐそばのもう一機からなぜ感じられないのか、と思うんですが、レンが迫ってるし予想外の力が出ちゃったし爆発しちゃうしでレイも余裕がなかったのでしょう。ここでレイが電撃ビャー!っと出した時点でアレ?パルパティーン?って先読みできてしまうのはちょっとなあ。

・EP7から名前だけは出ていたレン騎士団が遂に登場!装いも武器もそれぞれ異なる6人の戦士に激アガり!……となるはずが、それぞれをじっくり映すシーンもなく、その強さを発揮するバトルもほとんどないため、期待を持たせたわりにはエラい印象薄いです。見せ場は終盤のベンとの戦いくらいですが、EP8のインペリアル・ガードよりもあっさり全滅。EP7でバラまきEP8で無視された伏線の回収でしかないのがもったいない。

・惑星キジーミで昔の仲間のゾーリに元スパイス運びであることをバラされるポー。レジスタンスに入る前はハン・ソロのような運び屋だったのね。からかわれた腹いせにフィンには元トルーパー、レイには元ガラクタ漁りと言いますが、目クソ耳クソってやつです。ゾーリがなんであんなに怒ってたのかはその後のポーとの微かなロマンス風味から察するしかないですが、それにしてもゾーリがマスクから見せる目がむっちゃキレイで惚れます。最後にマスク取るかと思ったら取らないって、そこは出し惜しみするんかい!キャプテン・ファズマに続くチョイ見せ美女です。

・キャプテン・ファズマ、出なかったですね……(超落胆)。EP8でしれっと復活したので今回もワンチャンあるかと思いましたが、さすがに炎の中に落下しては生き残れなかったか。無念。そう言えばポーたちがチューイを救ってデストロイヤーから脱出するとき、撃たれたトルーパーに結構女性の声がいたのが印象深い。あそこの脱出劇はEP4を彷彿とさせます。

・C-3POが過去最高に健気なのが泣かせます。フィンが「俺たちはチームだ」と手を取り合う輪にいそいそと寄ってくるのがカワイイし、シスの言葉を訳すときは目が赤と黒になりシスっぽいというのが無駄に凝ってます。記憶がなくなるということはそれまでの3POが死を迎えるのと同義なわけですが、仲間たちの顔を(忘れるとわかっていても)目に焼き付けながらそれを受け入れる姿は本当に健気。ああそれなのに、皆あまりにも3POに冷たくない?流砂に飲まれたときも誰も心配してくれないから自分で無事を報告するし、記憶を失ったときも誰も悲しまないどころかメタル・アス扱いだし、チューイが生きてると知ったら計画も何もなしに突っ込んでいくのに比べて扱いが雑すぎます。まあR2-D2のバックアップで元に戻ると知ってたってことかもしれませんけどね。でも記憶を消されてすぐにバブ・フリクが友達になってくれたので良かったね。バブ・フリク、なんであいつだけ人形っぽいんだ、カワイイけど。ゾーリと共に生き残ってて良かったです。

・キジーミにはウォーカーが闊歩してます。UA-TTウォーカーというらしいです。でもほとんど映らないのでせっかくの新型がどういう形か劇中ではよくわかりません。ST-ATみたいな二足歩行型のようですが、そこはもうちょい映してくれよー。

・カイロ・レンが再びマスクを付けるのはなぜなのかがよくわかりません。皇帝に成り代わろうという本心を隠すためか?スノークがマスクを取れと言ったのも実は心が読みにくくなるからなんでしょうか。『X-MEN』のマグニートーのマスクと同じなんでしょうか。わからん。まあまたレンのマスク姿が見れるのは嬉しいし、繋ぎ目を赤くするところに反骨精神が透けて見えて良いんですけどね。そんなレンが、キジーミでまたもやレイとフォース・チャットするんですが、フォースで繋がってると物理的なものまで受け渡せるというフォースの新機軸のために周りのものが勝手に転送されまくります。で、ダース・ベイダーのマスクが転送されたことでデストロイヤーの自室にレイがいるとわかるわけですが、その前にレイはずっと自室に置いていたあの短剣を持ったまま戦ってるんですよ。気付かないカイロ・レンのうっかりなことよ。そしてベイダーのマスクはあの後どうなったのかが気になって困ります。

・ハックスがレジスタンスのスパイだと言うのには驚いたというか「私がスパイだ」「そうだと思った!」って何かの冗談かと思いました。本作一番の投げやりシーンですね。ハックスに腕を撃てと言われながらフィンが足を撃つのは、前作で殺されそうになった恨みがあるからでしょうか。EP8で散々こき下ろされた末に、裏切った理由が「レンが負けるのを見たい」からだと言うハックス。しかしその行く末を見ることもなく、ポッと出のプライド将軍に撃ち殺される彼にはもはや憐れみしかありません。さらばハックス。

・3POの決死のバイパス手術により、ウェイファインダーがエンドア星系の海の月ケフ・バーにあることを知った一行。エンドアきた!という期待を見事に裏切りイウォークはここでは出てきません。その代わり第2デス・スターの塊がごっそり落ちてます。ここでオーチの短剣からブツの隠し場所を見つけるという『インディ・ジョーンズ』のような展開がありますが、デス・スターの形がちょうど短剣の切れ目と合うということはわざわざその形をトレースして作ったんでしょうか。あれ立ち位置違ったら全然合わないよね?いや宝探しみたいなのは楽しいけど。デス・スター内でレイはかつてのルークのようにダークサイドの自分と対峙しますが、この闇レイがダース・モールみたいなダブル・ブレードをシャキーンと広げるのがカッコいいのでもっと対決を見せなさいよ!と言いたい。

・ケフ・バーにいきなり現れるカイロ・レン、なんかもうレイのストーカーみたいになってますが、パルパティーンに言われたから連れていこうとしているんでした。レイとレンの大波にさらされながらの戦いはその水量もあってなかなか迫力ですが、レイアの最後の力を振り絞っての呼び掛けに躊躇したところでレイに軍配が上がります。ここでフォースのもう一つの新機軸、大ヘビも治した傷を治すという力が発揮されるんですが、最後にレイが逆に救われるところまで段階を追って使われるようになっているので、フォース何でもありかと思いつつも個人的には受け入れてます。カイロ・レンがベン・ソロに戻るには一度死なねばならなかった、というのも納得しやすい。そしてベンの復活を後押しするのが父のハン・ソロだというのが泣かせます。復活と言うよりはベン・ソロとしての贖罪がここから始まるといった方がよいでしょうか。セーバーを投げ捨てちゃったせいでレン騎士団には苦労しますが、代わりに父譲りのノールック・ショットを見せるのは熱いです。

・未使用映像で再びスクリーンに甦ったキャリー・フィッシャー。レイアが死を迎えるシーンには彼女の最期を看取ったようにも思えてきます。思えばEP4の最初からレイアと共にいたR2-D2が、レイアが息を引き取るのを看取り、寂しそうな声を出して見つめているのが泣かせます。レイアの死を聞いて文字通り泣き崩れるチューイにも爆涙。チューイはラストでマズ・カナタから「レイアからだ」とメダルを受けとりますが、これはレイアが死の床につく際に手にしています。パンフによればEP4ラストでハン・ソロに授与したものらしいですね。そのときなぜかチューイだけメダルをもらえなかったので、42年ぶりに受け取ったものということになります。そしてハンの形見であり、レイアの形見でもあるわけです。

・オリジナル三部作の要素は出し尽くしたかと思ったら、まだこの男がいた!ということでランド・カルリジアンが再登場。なかば引退し飛ぶこともなくなったランドは、実はルークと共にウェイファインダーを探していたらしいですが、ルークがあの島に閉じ籠る前ってことかな?ハン・ソロのお決まりのセリフ「悪い予感がする」を口にしたりとファンサービスが透けて見えますが、『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』にも出ていた盟友なだけに、ランドに再会したときのチューイがスゴく嬉しそうなのでホンワカします。演じるビリー・ディー・ウィリアムズは1937年生まれということなので、なんと82歳!とてもそうは見えないのが役者です。お元気そうでなにより。チューイとファルコンに乗る姿にはやはり心踊るものがありますよ。ラストで話しかけてきたジャナに「一緒に故郷を見つけるか」みたいなくだりがあっておや?と思うんですが、パンフのランド紹介欄に「かつてファースト・オーダーに子供を誘拐された」とあるので、ジャナがその子供であるという含みがあるんでしょうね。ちなみにエクセゴルに集合した船のなかで「さすがランドだ」と言う人物は、なんとウェッジだそうです。お元気そうでなにより。

・自分の出自を告げられたレイがルークの引き込もり星でタイ・ファイターを燃やし、ライトセーバーまで投げ捨てたところでこれをキャッチするのが霊体化したルーク。また出てきてくれたのは嬉しいですが、「ジェダイの武器には敬意を払え」とか言って、いやあんたEP8でポイしてましたよね?という辺りがお茶目(?)です。フォース同様、霊体化についても色々と都合のよい扱いが目に付きますが、まあそれも置いときます。ルークがレイにレイアのセーバーを渡して二刀流を予感させるのは熱いし、海中に沈んだままだったXウィングをヨーダのように浮上させるという、EP8で投げっぱなしだった伏線も無事回収。この伏線の回収についてはXウィングの他にも、レイアのフォースの強さ、重要なのは血筋ではないということ、レイの両親が何者でもないということ、スノークがあっけなくやられることなど、前作の強引な点をしっかり掬い上げているのが、たとえ辻褄合わせであってもやってくれてよかったです。

・BB-8はそこまで目立たないながら、要所でしっかり活躍してくれます。パサーナで圧縮空気的なブツを発火させて飛ばしたり、D-0を修理してエクセゴルの道を入手したり、あと地上部隊として乗り込んだ際にオーバク(ほぼ馬)に並んで走るのには過去最高のスピードで頑張ってます。それにしてもレイはBB-8に再会するたびにアンテナが曲がってないかチェックしてるような。EP7のときの癖が抜けないようです。

・今作のポーはレジスタンスを離れて行動したり将軍らしさが薄かったりとアウトロー感強め。ハン・ソロ的な立ち位置を意識したんですかね。EP7のときの快活さも多少戻ってますが、それでも現状を打破しようという焦りのせいかちょっとトゲトゲしさが残っていて、レイと衝突して「めんどくさい」と言われたり(レイさん、言い方)、フィンに「(レイアと違うのは)当たり前だ」と一蹴されたりします。EP8で苦い退却を味わったこともあるでしょう、レイアの亡骸を前に「準備ができてない」と弱音を吐くのがツラい。それでもランドが言うように仲間との絆を信じ、フィンに指揮を一緒に取ってくれるよう頼んだり、死んでいった者たちのために演説をぶったりします。救援を待ってからエクセゴルに行ってもよかったのでは、とも思いますが、ファイナル・オーダーの艦隊が今にも飛び立とうとしてるから早く行かなきゃならなかったんですね。しかしそんな機先も予想を超える大艦隊の前では足止めという名の捨て石に過ぎず、次々と打ち落とされていく仲間を見て心が折れそうになるポー。それだけに無数の味方が現れるのには快哉です。敵を壊滅させ、噛み締めるように「we did it」と言う姿が染みます。

・逆にフィンはメンタル強いです。常に前に向かって突き進む。レイを助けるためには危険を顧みず突っ込んでいくし、地上部隊としてデストロイヤーの群れにも降り立ちます。そりゃポーだって自分に内緒でレイと話そうとするのに嫉妬もしますよ。あの流砂に飲まれるときフィンがレイに言おうとしたのは別に愛の告白ではなく、フィンもフォースを感じるようになったこと、フォース・センシティブであることを告げようとしたんですね。これはJJ本人もそう言ってます。パサーナでレンが来ていることに気付いたり、エクセゴルでナビが移ったのが旗艦だと見破ったり、レイの死までも感じ取るフィン。これはジェダイ以外でもフォースを使える、というEP8ラストの少年に通じるものでもあります。そもそもフィンはレイに惚れてるのかはグレーで、EP8ではローズにチューされるし、今回はジャナといい感じだしでなかなかモテます(あとポーにも)。最後に勝利して喜び合う人々を見回しながら笑顔を浮かべるのには、フィンもまたベン同様笑う場面がほとんどなかったなあと気付かされます。そんなフィンがレイとポーの三人でガッチリと抱き合うのには泣けます。

・正史では初のアジア系メインキャラとしてEP8で活躍したローズが今回ほぼモブなのは残念ですが、元々整備士なのでバックアップ要員となるのはやむを得ないか。それでも地上部隊として戦ったりもするし、レジスタンスの一員として後方支援の役割も大事なのだ、と思っておきましょう。ところでレジスタンスのなかにヒゲのインテリっぽい人が出てきますが、このボーモント・キンという人を演じるのが『ロード・オブ・ザ・リング』のメリー役、ドミニク・モナハンだというのが指輪ファンとしては嬉しいところです。

・ファースト・オーダーの次がいきなりファイナル・オーダーかい!というツッコミも高笑いで掻き消しそうなパルパティーン、なぜ生きてたのか、あるいはシスの禁断の術で甦ったのか、それともクローンなのか?自分はもう死んでるとか言いつつ、指が欠損してたり、なんか機械にぶら下がってたりして実体はあるようなので、まあなんだかんだで生きてたんでしょう(適当)。あの劇場みたいなところで大勢のシスに囲まれながらずっとぶら下がってたのかな?とも思いますが、神話のラスボスなのでね、強い方が盛り上がるってもんです。フォースの一対であるレイとベンから力を吸いとったら、指もにょきにょき生えるし電撃もパワーアップしたりして、やっぱ皇帝続けるわーとばかりに大ハッスル。でも所詮は息子に拒否されたDV親父であり、最期も邪悪に相応しい醜さで木っ端微塵にされます。

・レイが「be with me」と呼び続けたことでついに応援に駆け付けるジェダイ・マスターたち。ヨーダの声はすぐにわかりますが、他は声だけだとちょっと識別が難しいです。でもエンドロールでそうそうたる面子の名前が並んでいるのには度肝を抜かれますよ。ヨーダやルークの他に、アナキンのヘイデン・クリステンセン!オビ=ワンのユアン・マクレガーにアレック・ギネス!メイス・ウィンドウのサミュエル・L・ジャクソン!そしてクワイ=ガン・ジンのリーアム・ニーソン!他にもEP2(『クローンの攻撃』)のアイラ・セキュラ、『クローン・ウォーズ』のアソーカ・タノ、『反乱者たち』のエズラ・ブリッジャーにケイナン・ジャラスなどなど、アニメ版からも大挙登場するのが熱い。応援するだけで特に加勢するわけではないというのが「マスターたち……」という感じですが、その言葉はレイに最後の力を与え、その思いをレイが背負っているからこそ「私はジェダイの全てだ」という言葉が出てきます。

・カイロ・レンという暗黒面の存在から自分を取り戻したベン・ソロ。ベンに戻ってからの無理してない感が凄く自然で、冒頭の鬼神のような姿とは別人のよう。アダム・ドライバーは本当に素晴らしい役者だなあ。レイからのライトセーバー受け渡し後の動きもとても良くて、レン騎士団の攻撃を背中で受けてふうと息をつくのとか非常に軽やかさを感じさせます。ちなみにレイがベンに渡したのが彼の師匠であったルークのセーバー、レイが自身で使うのがレイアのセーバーですね。マスターとパダワンの組合せに戻ってジェダイとして戦うわけです。

・パルパティーンの「私はシスの全てだ」に対してレイが「私はジェダイの全てだ」と返すのは、字幕だけ見ると『アベンジャーズ エンドゲーム』のラストみたいですが、一方は勝利を確信したヴィランに対する始まりの男のカウンター、一方は長い対立の全てを背負った二人の決着ということで、それはニュアンスが異なるんじゃないか、と思ってます。

・パルパティーンを倒しながらも力を使いきって命を落としたレイ。レイが目を見開いたままなのは死んでるというより石化でもしてるようなのでちょっとどうかなと思うんですが、ともかく今度はそれをベンがフォースで生き返らせます。レイとベンのキスシーンは最初観たときはちょっと一線を越えちゃった残念感があったんですが、その後レンが初めて笑顔を見せるところでもう許すってなりました。善性を取り戻したとは言えカイロ・レンとしてやってきた悪行を思えば、ベンにはハッピーエンドとはいかないでしょう。だから直後にフォースを使いきったベンが消えちゃうのはやむを得ないんですが、そこでお互いを理解したことの証としてのキスシーンがあることで、多少は救われたと思えます。EP6(『ジェダイの帰還』)ラストでのアナキンとルークの別れを思い出しました。

・今作にはおなじみの台詞「may the force be with you」が出てきません(ないよね?言ってたらゴメン)。シリーズの決め台詞でもあるだけにこれは意外。ジェダイ・マスターたちの言葉に「フォースは共にある」というのがあることから、「フォースと共にあらんことを」という祈りの言葉ではなく、もうフォースはあるのだという、これからはもう現実の力としてフォースは存在していく、ということを示しているのかもしれません。

・EP8の可愛い食料、ポーグが出てくるのはともかく、最後にイウォークが出てくるのには無条件でアガらざるを得ません。最後のタトゥイーンではジャワ族まで出てきますね。接待だっていいじゃない!ヤムヤム!

・タトゥイーンのルークの生家にルークとレイアのライトセーバーを埋めるレイ。冷静に考えるとここは別にルークやレイアの思い出の地というわけではないし、なんならルークが隠遁してた島の方が聖なる地だって言ってたし相応しいと思うんですよ。そこはもう「サーガの始まりの地である」という"観客にとっての"思い出の場所でしかないわけです。でも畳み掛けるクライマックスでもうバカになってる身としてはひたすらエモいのでもういいです許します。レイが手にする今までになかった黄色いセーバーは、青でも赤でもない、フォースを司る新たな裁定者としての象徴ですね。「ただのレイだ」と言っていた彼女がここでついにスカイウォーカーを名乗ることで、血筋は途絶えてもその魂は継承されるのです。シークエルを象徴するBB-8と並んで、オリジナルを象徴する二つの太陽を見つめるラストカットに、とても満足している自分がいたことは否定できません。

・エンドロールでは今までの名曲が次々と流れて感慨深いです。これで終わりかという一抹の寂しさと、何とか最後までやりきったなというホッとする気持ちが入り交じりますよ。幸か不幸か『スター・ウォーズ』自体はまだ続くので、今度はもっと練りに練ってしっかり物語と世界観を構築した上で映画版もやってほしいところです。とりあえず『マンダロリアン』は観たいぞ!

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