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2019
12.21

ゲームも人生もこれからだ。『ジュマンジ ネクスト・レベル』感想。

Jumanji_The_Next_Level
Jumanji: The Next Level / 2019年 アメリカ / 監督:ジェイク・カスダン

あらすじ
チェンジします。



あの冒険から2年が経ち、それぞれの進路に進んだスペンサーたち。しかしあの時の興奮を忘れられないスペンサーは、こっそり回収していた「ジュマンジ」のゲームの中に再び入り込んでしまう。マーサ、フリッジ、ベサニーは彼を救出するため自分たちもゲーム内に乗り込むが、そこに思いもしなかった珍入者が……。アドベンチャー映画『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編。

謎のテレビゲーム「ジュマンジ」をプレイしたらゲームの世界に吸い込まれてしまった高校生たちが、ゲーム内の冒険で成長する姿を描いた『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』に続編が登場。またもやゲーム内に入ることになった前作のメンバーたち、しかし今回はキャラを選ぶ前に吸い込まれてしまい、予想外の組み合わせに。しかも家にいたスペンサーのお爺ちゃんエディとその友人マイロまでなぜか参加してしまい、ゲームをよく知らないご老人に一苦労。一方でジュマンジ世界は残虐王ユルゲンが豊穣をもたらすフェニックスの石を奪ったため荒廃が進んでおり、これを何とかするのがクリア条件に、というお話。2度目の冒険だけに緊張感は若干薄まった感がありますが、ジャングルだけではなく砂漠や氷山などの全く違うステージ、そして少しだけ変化が加えられたスキルなどで新鮮味を与えるのは続編ならでは。何より新たなメンバーを加えての入れ替わり劇が面白く、役者たちの変貌ぶりには目を見張ります。爺さんを登場させるというアイデアも活きててしっかり楽しい。

キャストは前作から揃って続投。ゲーム内のアバターではブレイブストーン博士役の『スカイスクレイパー』ドウェイン・ジョンソン、オベロン教授役の『ドント・ウォーリー』ジャック・ブラック、ムース・フィンバー役の『ワイルド・スピード スーパーコンボ』でロック様とも共演したケヴィン・ハート、ルビー・ラウンドハウス役の『アベンジャーズ エンドゲーム』カレン・ギランのメインに加え、ニック・ジョナスや『オーシャンズ8』オークワフィナも起用。スペンサー役の『ヘレディタリー 継承』アレックス・ウルフ、マーサ役のモーガン・ターナー、フリッジ役のサーダリウス・ブレイン、ベサニー役の『アナベル 死霊博物館』マディソン・アイスマンも2年後の成長した姿で登場します。さらにエディ役の『ダンボ』ダニー・デビート、マイロ役『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローバーというお爺ちゃんコンビが話をかき混ぜます。

監督も前作から引き続きジェイク・カスダン。ちょっとテンポの悪さが目立ったり泣かせがベタなところもあるけど、青春アドベンチャーとして実に楽しい。アバターであることで言えることもあるというのが現代的だったりもします。メインの4人は皆良いけど、特に今回カレン・ギランがスゴく魅力的で、特に"あの武器"を使うのには激アガり。あと馬が最高です。ちなみにバグってダチョウが増えるというのは予告編にしかないサギなので忘れましょう。しかし最後まさかそこに繋げるか!

↓以下、ネタバレ含む。








ジュマンジおじさんことナイジェルの「ウェルカム・トゥ・ジュマンジ!」を聞くと安心しますね。あの勢いしかない言い方はマネしたくなります。それはともかく、今作は出だしから不安定。スペンサーは一人ニューヨークで暮らしながら何だか鬱な感じで、マーサとの仲も上手く行ってない様子。帰省しても仲間たちに会うのをためらっています。そんな前作の中心人物であるスペンサーが失踪するという予想外の導入。しかも前作ラストでボーリングの玉を落として壊したはずの「ジュマンジ」が動いているという事態に、またもやゲーム内に入ることになるマーサたち。キャラが選べない、じいちゃんたちまで巻き込まれる、ステージもストーリーも変わっている、という謎については全く説明がないんですが、まあジュマンジはボードゲームからテレビゲームに進化するようなブツなので、そういう意志があったということなんですかね。つーかジュマンジってなんなの?という根元的な疑問にもブチ当たるんですが、そこはとりあえず置いときましょう。

まずはキャラが前回と変わってしまうという意外性ですね。マーサだけは前回と同じルビーですが、フリッジがオベロン教授、なぜか召喚されてしまったエディじいちゃんがブレイブストーン、マイロじいちゃんがムースになるという、マジですかという組合せ。特に主役級であるブレイブストーンがゲームなんて何も知らない、ここがゲームだと納得させるだけでも大変な頑固爺さんなので、もうめんどくさいったら。しかもベサニーちゃんが置いてけぼりとは!このキャラの入れ替わりがあまりに自然なので見過ごしてしまいそうなんですが、前作と全く違うキャラを演じるキャストたちは元の人物が入ってるとしか思えないほど凄いですよ。特にフリッジ、マーサ、ベサニーを演じわけるジャック・ブラックの芸達者ぶりには舌を巻きます。役立たずとかデブとか顔に毛とか酷い言われよう(というか自分で言うのがせつない)。カレン・ギランはフリッジに変わったときに調子こいてぴょんぴょんジャンプする動きが格闘ゲームで試しに動かしてるみたいで面白いし、ケヴィン・ハートはマイロのゆったり感とフリッジのせわしなさのギャップがスゴいし、ロック様はエディ時がとても頑固お爺ちゃん。

さらにはアレックスまで出てくるという、前回の全キャストを出してくるのはスゴい。さすがに家庭もあるアレックスがゲームに入ってくるのは驚きましたが、年下であっても仲間のピンチに駆け付ける大人ってカッコいいじゃないですか。すっかり丸くなったベサニー、ナイス判断。若者組も揃って登場するものの、皆が青春を謳歌してるなか一人鬱々としている主人公であるスペンサーが騒動を引き起こすという捻りも良いです。恋人のマーサに遠距離で鼻イヤリングまでされたらそりゃスペンサーも不安になりますよ。スペンサーはミンという盗賊の新キャラになってますが、よく一人であの砂漠を越えてきたな。エディ爺さんは暴れすぎだし顔キメすぎだしチューしすぎですが、むしろスペンサーよりブレイブストーンを有効活用してるんじゃなかろうか。キャラチェンジできるというのは都合いいなと思いつつも上手く機能してるし、皆でチェンジするときに「Welcome to the Jungle」が流れるのは燃えますよ。フリッジやベサニーがあれだけ文句言ってた前作の体に戻って喜んでるのが可笑しい。

爺さんとの噛み合わない会話やスペンサーとマーサの崖の途中での会話などは少しテンポ悪くて停滞感あるし、敵拠点に乗り込んだときのタマなしの会話とかいる?って思うんですが(ちょっと笑うけど)、アクションが結構な怒濤の勢いだからそう感じるのかも。ダチョウの群れとのカーチェイスやマンドリルの大群からの逃走など要所で派手なイベントが発生するのがスリルであり、ライフの減らし方も一度に全員死亡など、色々とゲームっぽいです。ライフは結構ラスいちになるのが早いわりには緊張感は薄めな気もしますが、アレックスのライフが連続して減っていく罠部屋には結構ビビりますよ。また、前回と違うスキルや弱点を持つというのが楽しい。言語学が動物と話せる能力だったり、幾何学は動き回る橋の経路を知るなど、意外なところで役立つのがイイ。ただしマーサのヌンチャクだけは出て来た瞬間にある期待を抱くわけですが、この期待にしっかりと応えてくれます。アクションに内面を表す演技もよくて本当にカレン・ギレン最高だ。あと馬のスキルが超速いとかかな?と思ったら、ペガサスになる!というの、黒毛の馬だったせいか全く予想できませんでした。最高です。

クライマックスでの飛行船(むしろ飛空挺と呼びたい)での戦いに至るまでしっかり盛り上げ、友情を取り戻した爺さんコンビが最後を締めるというのも良い形。病を患ったマイロがジュマンジ世界に残るというのはちょっと強引な気もしますが、現実と電脳世界が混ざり合うこの世界ではありかもなあと思えるし、スペンサーとマーサも仲直りでめでたし、エディ爺さんは「年を取るのは最低だ」が「天の贈り物だ」に変わるし、何よりチューしすぎたせいか新たなロマンスまで生まれそうなほど若返っていて何よりです。最後にスペンサーたちが仲間アピールしすぎるのはちょっとベタベタすぎてアレですが、これ以上ない大団円なのでいいでしょう。しかし、楽しかったなあ……と思ってるところで、最後に走るダチョウの群れ。いやゲームの内容が現実に出てくるって、初代『ジュマンジ』じゃないですか!このミステリアスなゲームはまだ終わらないかもしれない、という粋な締め方です。

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