FC2ブログ
2019
06.29

背水の陣です!『ガールズ&パンツァー 最終章 第2話』感想。

girls_and_panzer_last2
2019年 日本 / 監督:水島努

あらすじ
突撃ぃ!



留年しそうな河嶋桃がAO入試で大学に入れるようにと、戦車道の冬の大会「無限軌道杯」に挑む大洗女子学園戦車道の面々だったが、初戦の相手であるBC自由学園に思わぬ苦戦を強いられる。そこで西住みほが立てた作戦とは……。『ガールズ&パンツァー』の最終章、第2話。

戦車を用いた武芸である「戦車道」が普及した世界を舞台に、大洗女子学園を始めとした女子高の戦車道チームの活躍を描くガルパンの最終章、『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』に続く第2話。実績がないため楽勝だと思われたBC自由学園戦で、あわや全滅というほどの苦戦を強いられる大洗がギリギリでピンチを脱出したところから今作は始まります。前作から1年半も待たされての公開なので若干内容忘れてましたが、冒頭に5分ほど前作のあらすじがあるので大丈夫。前作を凌ぐほどの飛び交う火線の多さと、腹に響く凄まじい低音とで大迫力の戦車戦は相変わらずの見応え。迷路のようなボカージュ(生け垣)を走り回り先が見通せないスリルがあったり、一転して夜間ジャングルでの駆け引きが面白かったりと、バラエティに富んだ戦車戦で魅せてくれます。音響が素晴らしいのでぜひ大音量で体感してほしいところ。

緩い人間模様と裏腹に、しっかりと若者たちの成長を描くのもいい塩梅。大洗女子学園はいつもの面子に新入りながら圧がスゴいサメさんチームが加わり、作戦にも厚みが出ます。対戦相手のBC自由学園は、エスカレーター組と外部生組という内部対立があったり、はたまた『ガールズ&パンツァー 劇場版』で登場した突撃ばかりの知波単が再登場したりします。とにかくキャラが多いので、一瞬「これ誰だったっけ?」となるときもありますが、今までの描き分けが効いているのでわりとすぐ思い出せます。監督が水島努、脚本が吉田玲子という鉄壁の布陣も安心感。

美味そうな食べ物描写が多すぎて半ば飯テロみたいになってますが、そんなお食事描写も挟みつつわいのわいのやってる女子高生たちにはほんわかします。しかしこれ全6話あるらしいですが、最後まで観るのに何年かかるんだろう……もうちょいペースアップしてほしいところですが……そのぶんクオリティはしっかりしてるからなあ。

↓以下、ネタバレ含む。








構成としては前回の戦いの続きから始まり、その1回戦が終わってインターバルを挟んで2回戦の途中までという形。冒頭でつかんで半ばで息抜き、山場を一旦越えたところで続くという、1話で一つの対戦を描くのではなく引きを残して次回にまたがるんですね。これは30分枠や長編ではなかなかできない、54分という尺の連続ものならではの効果的な構成。要するに一話完結ではない連続ドラマです。一話に一校の方が印象が強いような気がするんですが、意外とBCも知波単も記憶に残ります。それだけの印象深さがあるんですよ。またキャラクターの描写に前作からの続きがあり、この連続性がイイ具合。桃さんなどは母親が病気で弟妹が5人くらいの子沢山家庭、その相手をしてたから勉強ができなかった、というのがわかります。メガネキャラなのにバカ設定とは……と気の毒な目で見ていた桃さん、実はバカなわけではなかったのです(たぶん)。あと西住みほがあの子供と行くボコられグマのテーマパーク(すげーな)でその後の経緯が語られたり、バレー部のアヒルさんチームが知波単の福田と飯食ってたりなど、細かくエピソードを積み重ねているのでキャラに厚みが出ます。

戦車戦の間も刻々とドラマが展開するのが良いですね。BC自由学園はエスカレーター組の押田と外部生組の安藤が対立しているというのが罠だったわけですが、実際は上部だけの共闘で腹の底では信頼してなかったという脆さを大洗に突かれることになります。押田と安藤の罵り合いの語彙力が豊富すぎて爆笑なんですが、そんな二人が追い込まれることで互いを受け入れていくことになるんですね。ピンチの際に呑気に茶を飲んでるマリーは隊長としてどうかと思ってましたが、争う二人の戦車の間に生身で割って入り華麗に止める、というのもシビれます。一方で大洗は、西住が常に仲間の言葉に耳を傾け即座に作戦に活かしていく辺りがリーダーとして優れているのが良いんですよ(隊長は桃さんですが)。敵味方双方で次々と白旗が立つ総力戦もスリリングです。

知波単との戦いでは初のジャングル戦が展開。ここでブイブイ言わせていたサメさんチームが早くもリタイアしますが、海賊旗を掲げるという形式にこだわったことが味方の苦戦を招いたことをお銀が認識しているのが良いですね。戦闘が夜間にまで及び一晩経っちゃうというのは未成年者の競技としてどうなんだという気もしますが、まあそこはシチュエーション優先ということで。突撃ばかりを繰り返していた突撃バカの知波単が、ちゃんと状況を鑑みて停車しての砲撃や下がりながらの砲撃をするようになるというめざましい成長で、アヒルさん敵に塩を送っちゃったな?という感じもありますが、成長した相手とだからこそ対戦も白熱。あしぶみ突撃、さよなら突撃、ごきげんよう突撃など結局は突撃と付けてるので突撃バカなことには変わりないんですが、隊長の西が最後はハッキリ「撤退」と告げることで仕切り直そうとする成長を見せるのが良いです。水中からの攻撃というエキセントリックな戦法に、大洗も背水の陣で迎え撃たざるを得ないというのも緊張感あります。

こうして見ると、大洗だけでなく敵方も成長していくのがより拡がりをもたらして面白さに繋がっていますね。あとBCも知波単も皆で歌うシーンがあるのが独特。歌うことで皆が結び付くというのは大洗にはない団結力の見せ方です。様々なスイーツとか、たらし焼き(だっけ?)、色とりどりのお弁当など食のシーンを入れることで生活感を感じさせたりもします(空腹時に観たのでなかなかツラかったですが)。もちろん戦車の特性を活かした作戦も愉快だったりと、第2話も期待に応えてくれました。でもまたいいところで終わっちゃうんだよなー!さてさて次の第3話ではどこと当たるのか、それ以前に次はいつ公開なのか、気長に待つとしましょう。

スポンサーサイト



トラックバックURL
http://cinemaisland.blog77.fc2.com/tb.php/1553-fbcb4ba4
トラックバック
back-to-top