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2018
12.03

ハイテクなんてブッ飛ばせ(物理的に)!『ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲』感想。

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Johnny English Strikes Again / 2018年 イギリス / 監督:デヴィッド・カー

あらすじ
チ~ン♪



大規模なサイバー攻撃に襲われたイギリス。諜報機関「MI7」では現役スパイの情報が漏洩したため、引退したスパイのジョニー・イングリッシュがハッカーの正体を突き止めることに。アナログ人間のジョニーが最先端テクノロジーに挑む!スパイコメディ・シリーズの第3弾。

『Mr.ビーン』でおなじみローワン・アトキンソン主演のスパイアクションコメディ『ジョニー・イングリッシュ』が、7年ぶりにまさかの3作目として登場。ジェームズ・ボンド的スパイ映画を徹底的にコメディにしたこのシリーズ、今回はスパイとしては隠居状態で学校の教師をしていた主人公ジョニー・イングリッシュが、諜報機関「MI7」に(他に人がいなくてしょうがなく)呼び戻され、サイバーテロの脅威へと挑むことになります。2作目である前作『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』は未観なんですが、全く問題なし。デジタル全盛の時代にアナログな引退スパイがIT犯罪に挑む、という設定から予想される笑いを、予想を超えてこれでもかとブチ込みます。物語はリアリティ無視の適当さだけど、笑いと脱力必至です。

ジョニー・イングリッシュ役のローワン・アトキンソンが、全く変わりなくポンコツスパイを演じる安心感が凄いんですよ。『007』のようなガジェットが登場してはトンマな使い方をしたり、勘違いがちゃんと着地したりして愉快。そんなジョニーが関わることになる謎の女性オフィーリア、演じるのは『オブリビオン』オルガ・キュリレンコ。『007 慰めの報酬』のボンドガールが出演というのも凄いですが、その美しさとスタイルの良さが際立つドレス姿はもはやご褒美すぎる。それでいてドアに頭ぶつけてひっくり返ったりするのカワイイ。他、イギリス首相役にエマ・トンプソン、IT長者ヴォルタ役に『女神の見えざる手』『ランペイジ 巨獣大乱闘』ジェイク・レイシーが出演。

スマートなスパイの流儀を通そうとしてどんどん変な方向に行ってしまうジョニー・イングリッシュ。相棒ボフがあまりツッコまずに従っちゃうので事態が収集されない、というボケ倒しも面白い。そして時代遅れをものともせず何となく世界を救ってしまうジョニーの姿は、この上なく愉快で痛快です。

↓以下、ネタバレ含む。








1作目でも何となくイギリスを救ってしまったジョニー・イングリッシュですが、すっかり現場から遠ざかり今は教師として子供たちにスパイ術を教える日々(学校には内緒)。あれから時代は変わり、何もかもがハイテク化されたなか、世の中から取り残された男が主役で現代のスパイ映画が作れるのか、という疑問は、ハッキングされてデジタルは使えないからデジタル詳しくないロートルでも大丈夫、という設定でクリア。かつアストンマーチンや秘密兵器など、昔の007的ギミックのスタイルを好むジョニーが自然とそれを使える理由にもなっています。いまや銃は配布さえしていない、というのは新鮮。ジョニーのほかに元スパイとして、チャールズ・ダンスやマイケル・ガンボンといったベテランがゲスト的に出演してるのも面白いです。眠らされて終わるけど。

黒幕がIT長者のヴォルタであるというのは、観てる方からすれば序盤からバレバレなんですが、なかなかそこまでたどり着けないどころか、イギリス首相は「この人はなんかスゴい」というだけでヴォルタに国の情報セキュリティを任せようとする始末。国と民間企業の提携があってもいいんですが、一国の国内政策についてG12の場で発表してそこに民間企業を呼んで演説させるとか、そこでヴォルタが各国首脳に脅迫めいたサイン奪取をするとかはさすがにありえないとは思いますが、まあそれ言うのは野暮ですね。と言うかヴォルタの目的があからさまに世界征服で、こんなわかりやすい悪党もいないですよ。かえって清々しい。

というわけで、展開自体も真面目そうと思わせてやはりユルいので、そのまんま楽しめばオッケーですね。大体はわかりやすい伏線を張って、案の定その通りにドタバタが繰り広げられるという「押すなよー押すなよー」みたいなベタなパターンですが、ローワン・アトキンソンのすっとぼけ具合がやはり笑っちゃうんですよ。瞬時に膨らむゴムボートを車内で膨らましてギュウギュウとか、磁気ブーツで船体を登ったら船内の厨房で色々ひっつくとか(あの体勢で登るのは相当無理がありますが)、スパイグッズも大活躍!テーブル上のスマホを手に入れようとするところなどもしつこい上に店一軒灰にするし、自転車集団に催涙弾かますし、やりたい放題。そしてVRですよ。車椅子の老婆を蹴飛ばし、バスガイドを叩き落とし、バゲットで殴りまくり、最後はちゃんと元の場所に戻るの最高。行き過ぎたデジタル化はアナログと変わらないということを示していますね(全然違う)。あと飾ってる甲冑を着込むというベタさはともかく、G12の場に颯爽と登場、スルッと滑って退場には爆笑です。

相棒ボフが結婚したというのが時の流れを感じさせる……とはならず、その妻が潜水艦の艦長というのがすげーな。周囲もどんどんバカになっていき、特にオルガ・キュリレンコは胸元開いたドレスもセクシーだというのにジョニーのせいで散々な目に。まあそんな姿もカワイイんですけどね!敵船でジョニーを見かけても見逃すのはロシアのスパイだったからですが、バカは国境を越えて伝染するというのがね、素晴らしいですね。あ、誤解のないように言っておくとローワン・アトキンソン自身はインテリですから。教養があるからこそ大真面目なバカを演じる姿にも余裕があるわけですよ(たぶん)。最後は学校の生徒たちに温かく迎え入れられ、次代の育成も順調。第二第三のジョニー・イングリッシュが現れてイギリスを混乱させては救うのでしょう。果たして続編はあるのかどうか、もしあったら今度は飛行機に張り付いたりヘリのきりもみ飛行したりとかもやってほしいな!(それは違うスパイ)

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