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2017
11.03

復讐の王子と亡国の騎士。『コードギアス 反逆のルルーシュI 興道』感想。

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2017年 日本 / 監督:谷口悟朗

あらすじ
妹には勝てません。



武力侵攻によって神聖ブリタニア帝国の属国となり「エリア11」という数字で呼ばれるようになった日本。ブリタニアから放逐され日本で正体を隠して暮らす王子のルルーシュは、ある日ゲリラの襲撃のさなかに謎の少女C.C.と出会い、あらゆる命令を他人に強制できる力「ギアス」を手に入れる。ルルーシュはその力を使い、母の仇で妹ナナリーの目と脚の自由を奪ったブリタニアへの復讐を開始する……。人気テレビアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』を再構成した劇場版3部作の第一弾。

2006年から2008年にかけて2シーズンが放送されたテレビアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』が、テレビ版に新作パートを加えて再構成し、全編新録アフレコで3部作の映画化です。テレビ版はタイトルは知ってましたが観てなかったので、予習がてら観てみようと思いましたが、6話までしかいかないうちに劇場観賞です(ちなみに全50話)。なので新規追加シーンがどれかは微妙に判断できないんですが、そんな初心者でも話がわからなくなることはないようポイントを絞り、切るところは切って描くところは描く、という取捨選択がしっかり成されているのが親切。変にひねらない作りは、新たな見せ方にこだわった『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』とはまた違った方向性の劇場版であり、「総集編」としての上手さが際立ちます。

物語はルルーシュのブリタニアに対する復讐譚というのが中心にありながら、日本を「イレブン」と呼ぶ差別社会で、支配する側のルルーシュが支配される側の日本につくという、立ち位置を逆転させた展開が面白いです。さらに『デスノート』的な正体を隠しての知略、一人に対し一度しか使えない人心を操る能力「ギアス」の使いどころ、ランスロットなどのナイトメアフレームと呼ばれるメカのデザインのカッコよさやロボットアニメらしいバトル、そしてルルーシュとスザクの友情の行方、とポイント満載。でも煩雑さは感じず、それらが上手く組み合わされている印象です。

まだ一本目なので今後どうまとめていくのかは未知数ですが、往年のファンは再び世界に浸ることができ、未見の人もすんなり楽しめる、良い総集編です。『コードギアス』入門編としても最適じゃないでしょうか。

↓以下、ネタバレ含む。








とは言えファンにとっては、はしょったことで描写不足に感じるところもあるでしょうね。特に終盤は多少駆け足感があって、成田山攻略後は色々と飛んでる気がします(たぶん)。でも台詞で何となくは補完できるので困惑するほどではないですね。キャラの掘り下げは前半でわりとしっかりやってるので良いと思いますが、学園パートがカットされてるので学園組の出番が少ないです。出番がバッサリ切られてるキャラもいるようですが、そこは尺的にやむを得ないところでしょう。でもFLOWの主題歌によるオープニングもちゃんとあるのはアガります。

ルルーシュとスザクの関係性は冒頭に幼少時のエピソードが描かれるはするもののちょっと物足りないかな?という気はします。その弊害として、障害として立ちはだかるランスロットの強さに「また邪魔して!」みたいに思っちゃったり、スザクがただ目の前の人を救うだけの単なるイイ人に見えて、何か信念とかあるのか?とも思ったりしました。話は基本ルルーシュに寄り添って進むのでなおさら。ただ、終盤のルルーシュvsスザクで、そう言えば二人は互いの正体を知らないんだよなー、と思っていたところでランスロットの中が見えてスザクであることが判明するのは面白い。C.C.に問われてルルーシュがスザクを「友達なんだ」と言うところが、過去の絆を思わせてなかなかせつないです(あまり友達いなさそうだし)。

ナイトメアフレームのカッコよさはロボットアニメ好きとしてはたまらんですね。スピナーという車輪が足から伸びているのが機動性を実現させてるのとか、あのサイズで操縦席が脱出ポッドにもなっているのなどは特徴的。いかにも主人公機のランスロットが敵方であるというのは意外性があるし、紅蓮弐式の右腕からマイクロ波を出して弾けさせる機能がチートで好きです。

ギアスの力は同じ人に一度しか使えないという制約が、単なる超能力ではなく誰にいつ使うかという戦略的な側面を持たせているのも面白いです。一方でC.C.がギアスに関して告げる、その人の生き方や信念を曲げてしまうこともある、というのが今後影響してくるんですかね。C.C.と言えば、本当の名前が明かされないのはやきもきするんですが……。あとギアスによって散々な目に遭うジェレミア(a.k.a. オレンジ)のみじめさが気の毒とか、藤堂さんはいかにもレジェンドという感じやサムライっぽさがイカしてるとか、キャラ立ちも引き付けられる要素としてあります。

まあ再構築とは言え既に完結している物語であり、先の展開も知ってる人は知ってるわけで、内容の詮索やへたな解釈はしてもしょうがないですね。僕も二作目公開までにはテレビ版観賞を追い付くつもりです!なるべく!できれば!

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