2017
05.22

最高な点をひたすら上げていこう。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』感想(その2)。

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Guardians of the Galaxy Vol. 2 / 2017年 アメリカ / 監督:ジェームズ・ガン

あらすじ
ボクはグルート。



前回の感想はこちら。
銀河を救う最強ミックス。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』感想(その1)。

思わず細かいところまで語りたくなるよね!というのが前作同様の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』。というわけで感想2回目です。小ネタの数々は言うに及ばず、脚本がよく練られているだけに後からの気付きというのもあって、何度でも観たくなりますねえ。ただし観たあとは「お願い誰か……抱き締めて……一緒に泣いて」と嗚咽したり「お、おれ、口笛もっと上手くなるよ!」と号泣したりする副作用があるので注意が必要です。

使用された楽曲やアメコミネタなどに関する解説は、詳しく言及されてるブログなどが他にあると思うのでそれほど触れてません。ここでは個人的に最高だったな!という点を時系列にもこだわらず気のむくままずらずらと書いてるだけです。とりとめないし長いですが、まあお時間あればお付き合いください。

↓以下、ネタバレ含む。








・冒頭は若き日のクイルの母メレディスとエゴのドライブシーンから始まります。メレディス役のローラ・ハドックは前作では坊主頭でしか登場しなかったので、その美しさがよくわかります。それにしてもエゴを演じるカート・ラッセルが、わ、若い!MCUでは『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』でもロバート・ダウニーJr.をCGで若返らせてましたが、今度はカート・ラッセルまで『エスケープ・フロム・L.A.』のときくらいに若返ってて面白い。これは今後スタカーの若い頃の活躍が描かれたりしたら、スタローンも『ランボー』のときくらいに若返って出てくるのではあるまいか!それにしてもカート・ラッセルは最近『バーニング・オーシャン』『ワイルド・スピード ICE BREAK』、そして本作と出まくりですね。(追記:若いカート・ラッセルはCGではなくほぼメイクだという情報をいただきました。マジか!)

・エゴとメレディスの二人が車で聴いていた『Brandy(You're A Fine Girl)』、この曲をクイルがエゴと聴いたとき、歌詞に見立てて「君はいい子だが俺は海の男だから行かなければ」という心情を表します。彼女との思い出の曲を自分の都合のいいように解釈しているのが、エゴという男の本質を表していると言えます。

・エゴとメレディスのシーンから35年後、のっけからガーディアンズのテーマ曲!そしてまたもやタイトルドーン!前回も言いましたが気持ちいい!このグルートが自由気ままに踊るオープニングで、ドラックスが見てると止まるグルート、という前作ラストのネタをブッ込んでくるのが最高です。笑っちゃうと同時に「ああ、続編だ!」って思えるんですよね。しかし観終わったあとにこの曲『Mr. Blue Sky』の歌詞の内容を知ると泣けてくるのです……。

・ベビー・グルートの癒し力は強力。もう行動がホントに3歳児くらいなので可愛くってたまりません。宇宙船でジャンプしすぎて最後にベロっと吐く姿はまさに幼児そのもの。ラヴェジャーズに捕まったときに「マスコット!マスコット!」と囃し立てられてかわいそうですが(でもラヴェジャーズのユニフォーム着てるのカワイイ)、確かに今作ではマスコット的側面が強いです。テイザーフェイスがあの顔で「可愛いからだ!」って言っちゃうくらいですからね。ミラノ号の窓に寝そべって外を見てる姿とか、気付いたらシートに座って何か食べてるとか超カワイイ。唯一の台詞「I am Groot.」の字幕が、前作では「私はグルート」だったのが、今作では「ボクはグルート」になっているのもカワイイ。日本語って便利。

・でもガーディアンズのメンバーにとってはマスコットというよりはやはり家族という感じです。クイルはミラノ号が墜落しそうなときにグルートを気にしてガモーラに渡したり(放り投げてるけど)、ガモーラはエゴの星に行くとき「心配しないで」と母親のように目線の高さを合わせて話しかけるし、ドラックスに対してはグルートはポカポカ叩いたりしますが(カワイイ)ラストではドラックスにだっこをねだってそのままおねむ。もちろんロケットは常にグルートのことを気にかけてるし、フィンを取ってこさせるときのヨンドゥなんて孫に言い含めるおじいちゃんみたいです。そんなグルートが最後にヨンドゥに告げるのが「くそガーディアンズ・オブ・ギャラクシーへようこそ」なのが熱い。これはロケットの台詞のように思えますが、直後にロケットが「言葉使いが悪い」とグルートに注意するので、やはりグルートの言葉を訳したのでしょうね。

・クイルはマンティスに感情を読まれたときにガモーラへのセクシャルラブ(性愛)を指摘されますが、普通なら軽口で返しそうなものなのに結構本気で嫌がってます。それだけガモーラにマジだということなんですかねえ。二人で踊るときもまずガモーラの気持ちを確かめようとするし。どうしても言質を取りたいのか「暗黙の了解」とか言い出すのには笑います。その前にドラックスに「もっとお前と同じように軽い女を探せ」みたいに言われてムキになってたのかも(酷い言われよう)。ただガモーラはそういう雰囲気ではなく、恋愛よりまず目の前の問題をこなすことの方に注力してて、チームに目を配るお姉さんという感じです。それでも最後はクイルに「わかるでしょ」と「暗黙の了解」を求める辺り、少しくだけてきたのかも。

・ドラックスは、ロケットの「枕にドラックスのクソが」で爆笑、「俺のはでかいぞ」と言ったり(聞いてねーよ)、ミラノ号からぶら下がって散々木にぶつかりながら不時着したあとで爆笑、「YES!」って喜んだり(YES!じゃねーよ)、笑いのツボが独特すぎて可笑しい。ドラックスのバカ笑いは予告の時点では「うぜぇ(苦笑)」って感じだったんですが、何度も聞いてるうちにこっちまで楽しくなってくるのですよ。マンティスが笑うドラックスの感情を読み取ったとき心底楽しんでるのがわかるんですね(二人でクイルを指差して爆笑)。率直すぎるけど裏表がないのがドラックスの魅力。最初の化け物を「一人で倒した!」と喜んでるところにグルートにものをぶつけられて「なんで」となったときの、体液が鼻から垂れてる顔もマヌケで良いです。

・ドラックスの率直さは、電池を盗んだことをバラした直後に知らないふりをするとか、マンティスのスリープで即座に爆睡などにも見てとれますが、率直すぎて余計なことまで言ってしまうのがたまに傷。美意識も独特なので、マンティスのことを自分の価値観として「醜い」と言ってしまいます。辛辣に聞こえますが悪気があるわけではない、というのが困ったちゃん。でも「内面は美しい」とマンティスの純粋さをすぐに見抜くのもドラックスなのだし、そんなドラックスだからマンティスも真実を話そうとするんですね。皆が踊るなか微動だにしなかった、というドラックスの奥さんがどんな人だったのかも非常に気になるところです。あとあれですね、素直だから乳首も敏感なんでしょうね(関係ない)。

・ロケットは相変わらず口が悪く、クイルに憎まれ口王者を目指してるのかと皮肉を言われるほど。「また銀河を救えばギャラは2倍」と金に汚いところとか、下手くそなウィンクがわざとらしいところとか良いです。今回はラヴェジャーズを待ち伏せてのゲリラ攻撃で、森を飛び回る野生の姿を見せてくれるのがイカします。忍者のように木々を移動し、着地して銃を構える姿がアライグマらしからぬカッコよさ。それにしても呼ばれ方がネズミだのゴミパンダだのキツネだのと言われ放題、エゴに三角顔のサルと呼ばれたときには静かに落ち込んでて気の毒。

・今回ロケットともっとも絡むのがヨンドゥだというのは意外なところ。電池を盗むのも仲間から距離をおこうとするのも「心に開いた穴を隠すためだ」とヨンドゥに看破され、「おまえは俺だ」という言葉で言い返せなくなります。かつて親に売り飛ばされクリーの奴隷兵士だったところをスタカーに拾われたヨンドゥと、アライグマに改造され賞金稼ぎをしていたところをガーディアンズの一員となったロケット。その共通点は人の言葉に耳を貸さないロケットには説得力があったのでしょう。どうなるのかをわかっていながら一つずつしかないジェットパックと宇宙服をヨンドゥに渡すロケットの、わかり合える仲間を失う悲しみ、でもそれを止められない苦しさ。「仲間を失うのは一人でいい」という台詞には覚悟を決めた男の思いが滲み、ラストがロケットのアップで終わるのはなんとも言えないせつなさと爽やかさを感じさせます。

・ヨンドゥがネビュラに頭部のフィンを破壊されたときは声(悲鳴)が出そうになりましたが、いやまさか新しいフィンがあんないきり立ったモヒカンだとは、もー超カッコいい!横から見たときのシルエットが最高で、そのアングルで矢をキャッチするショットには声(歓声)が出そうになります。ヨンドゥ、ロケット、グルートの三人で歩いてくるシーンは、前作でガーディアンズが並んで歩いてくるシーンより人数少ないにも関わらず、それに匹敵するほどカッコいい。散々痛め付けられ、いびられた後の「仕返しタ~イム」なので余計アガります。

・ネビュラは今回アップが多くて、演じるカレン・ギランの美しさが特殊メイクからも垣間見えますね。ネビュラがサノスによって全身サイボーグにされた壮絶な過去が語られるのは痛々しい。それにしてもなぜガーディアンズはわざわざネビュラを引き取るためにあんな危険なミッションに挑んだのか?ひょっとしたらあのままソヴリンに捕らえられていたら殺されるという情報でも入って、ノヴァ軍に引き渡せば死にはしない、という判断だったのかもしれません。それがガモーラの恩情であったのでしょう。しかしネビュラの自分に対する本当の思いを知ったガモーラは、共にサノスに搾取された者として、何より姉妹として育てられた過去を思い、妹を抱きしめます。唯一の家族と和解し、それでも同じ道を歩けず去って行くネビュラ。ネビュラがドラックスに「家族じゃない」と言われるのは、見ている方向が違っていることを見透かされたからかもしれません。

・名は体を表す、という感じのテイザーフェイス、あれ自分でカッコいいと思って付けた名前なんでしょうか?名前ネタには笑いますが、あの状況でそんな憎まれ口を叩くロケットも大したもの。毎朝鏡に向かって名前を叫ぶ、で周囲まで吹くのが可笑しい。テイザーフェイスはヨンドゥの側近を始め多くの仲間たちを殺した憎むべき奴ですが、最後に一矢報いるつもりで連絡したソヴリンの通信官にまで名前で「ブフーーwww」と笑われて、ああもう……みたいな顔で死んでいくのが因果応報って感じです。

・クイルが父親だと言って見せてた写真がデヴィッド・ハッセルホフ!『ナイトライダー』ですよ!ハッセルホフ演じるマイケルがAI搭載の喋る車・キットを駆って難事件を解決していく、というドラマが昔あったのです。「行くぞうキット!」「ハイ、マイケル」ってね、懐かしい。これに紐付けて「ヨンドゥは喋る車は持ってなかったが」というクイルの台詞もありました(字幕では「車は運転できなかったが」になってたのが残念)。デヴィッド・ハッセルホフはエゴが一瞬その姿に変身したり、エンディング曲の『ガーディアンズ・インフェルノ』にも参加してて、前作のケヴィン・ベーコン以上の大フィーチャーです。

・そんなわけで今作にはケヴィン・ベーコンが出るのでは、などと期待してましたが、代わりに、というかそれ以上の大物、シルベスター・スタローンがスタカー役として登場!登場時に聞こえてくる声だけで「あれ、この声?」となり、振り返ったらこれがもうまんまスタローンなわけですよ。思えばスライが宇宙を舞台にしたSFに出るのは確か初めて(SFというジャンルなら『デモリションマン』とかあるけど)なので、そう考えると感慨深いです。ちなみに『クリフハンガー』でスライの親友役だったのがヨンドゥのマイケル・ルーカーで、それ以来の共演というのも感慨深い。

・ソヴリンたちの攻撃が完全にゲーセンのシューティングなのは爆笑。一人気を吐いて追い詰めるいかにもゲーマーなソヴリン人がいてそのまわりをギャラリーが囲んだり、ドラックスの命懸けの(と言うか頭のおかしい)攻撃にやられるとギャラリーがさっと引いていくのも笑えます。

・SF的なガジェットで今回もっとも唸ったのが、ヨンドゥの旗艦エクレクターのポッドの、無数のボールが集まってビームを出すやつです。『シン・ゴジラ』か『イデオン』かという感じでアガりますねえ。あとロケットの仕掛けた、飛ばしては落とす恐怖のバンジー装置も面白い。

・クイルが回想する過去の出来事には、母と音楽を聴いたり、ロケットと空を飛んだり、ガモーラと踊ったり、ヨンドゥと銃の練習をしたりという思い出が出てきてジワリとします。かつて夢見た父とのキャッチボールを実現するシーンもそのときはジーンとするんですけど、実の父親に電池代わりに使われちゃいますからね(そういえば冒頭ソヴリンから奪うのも電池ですね)。そんな奪うだけの父親に対し「普通の何が悪い」と言い放つクイル。一方でヨンドゥは「考えて矢を飛ばしているわけではない」というアドバイスを与え、それをクイルは受け入れるのです。そういえばヨンドゥが「俺はメリー・ポピンズだ」と叫シーンがありますが、実は『メリー・ポピンズ』は観たことなくて、家族が一つになるみたいな話という概要しか知らないんですが、それだけの知識でもちょっとくるものがあります。「最高にカッコイイ」と返すクイルの、ヨンドゥを見る表情に泣けます。

・ヨンドゥの死が悲しすぎるんですが、前作で同じように宇宙服なしで宇宙空間からガモーラを救ったクイルというのがあるから、どこかで「でもギリギリ生きてるんだよね?だよね?」と思いながら観てたというのもあります(そういやクイルは半分天人だった……)。だから目の前で死に行くヨンドゥに何もできないクイルの、信じられない、ちょっと待ってくれ、という思いとシンクロしてしまいます。

・ウォークマンが破壊されるシーンは思わず声が出そうになるほどショッキングでしたが、ウォークマンの代わりにクラグリンからZUNEを渡されるクイル。Microsoftが2006年に発売するもiPodに勝てずわずか5年ほどで生産中止となったデジタルプレイヤー(日本未発売)ですが、300曲入るという言葉に呆然とするクイルがちょっと可笑しい。旧式のヘッドフォンもイヤフォンに変わります。このZUNEはヨンドゥがクイルのために買っておいたものであり、母からもらったウォークマンとテープが力となったように、今後は父からもらったこれがクイルの活力となっていくのでしょう。最初に聴くのが『Father and Son(父と子)』というのが泣かせます。

・ヨンドゥの矢はエゴにより破壊されますが、いつの間にかロケットが修理したらしく、クイルはこの矢を「あんたが持つべきだ」と言ってクラグリンに渡します。長年ヨンドゥに仕えながらクイルを優先するヨンドゥに嫉妬して、結果仲間をテイザーフェイスに殺されたクラグリンにとって、これは何よりも嬉しい遺品でしょう。今後も登場して矢を使いこなす姿を見せてくれる、のかな?とりあえずもっと練習が必要です。

・ヨンドゥの行動を聞き、駆けつけたスタカーらによって行われるラヴェジャーズ流の葬儀。再会したスタカーが追放されたヨンドゥには「することはない」と言っていただけに、息子を助け死んでいったヨンドゥが再びラヴェジャーズの一員として迎え入れられたということでもあります。感極まったクラグリンが胸を二度叩く敬礼ポーズで泣く気持ちもわかろうというもの。宇宙に上がる花火のなかには、ヨンドゥの矢を模したものもあり、泣かせてくれます。

・エンドロールでは、皆が踊ったり矢が飛んだり名前の一部が「I am Groot」になっていたりと実に愉快です。本編でも出てきたハワード・ザ・ダックがなぜかでかでかと出てくるのも笑います。なかには今後『マイティ・ソー:バトルロイヤル』で出る予定のグランドマスター(前作に出たコレクターの兄)役のジェフ・ゴールドブラムも踊ってたそうなんですが、見逃したので確認しなければ。

・それにしてもエンドクレジットが始まってからのおまけ映像が5本もあるというのは前代未聞です。1つ目はクラグリンがヨンドゥの矢を練習していてドラックスに刺さるというもの。ドラックスの痛がり方がやかましくて最高です。2つ目はスタカーの元に集まったメンバーがチーム再結成。なんのチームかな?と調べたら、なんとこれが初代のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーなんだとか。それも驚きましたが、それよりもメンバーのなかに『グリーン・デスティニー』のミシェル・ヨーがいるのにはブッ飛びましたよ。3つ目はソヴリンのアイーシャが子孫を作る装置に向かって「アダム」と呼びかけるもの。アダムとくれば「アダム・ウォーロック」なのでしょう。知らない人は調べてみよう。4つ目はあの可愛かったグルートが成長してまさかの引きこもりに!クイルが「ヨンドゥも苦労したな」と親の心を知るのが笑います。次作ではまた成長したグルートが見られそう。そして5つ目が宇宙に置いていかれるスタン・リー。一緒にいたのはマーベル世界を監視しているという「ウォッチャー」なんでしょうね。そしてスタン・リー御大が「まだまだ話があるんだ」とワクワクの止まらない言葉で締めてくれます。

 ※

他にも書こうと思ってて忘れてることが色々ありそうですが、この辺にしておきます。さて、もう一度観たくなりましたか?と言うか、書いてる僕の方がまた観たくってしょうがないですけどね!

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